少女自殺の背景とは…ドキュメンタリー映画公開の元暴力団員KEI氏が明かす

北村 泰介 北村 泰介
自身のドキュメンタリー映画のパネルを前に、波乱万丈の人生を語るKEI氏=都内
自身のドキュメンタリー映画のパネルを前に、波乱万丈の人生を語るKEI氏=都内

 KEI氏は、旧知の間柄だった父親に頼まれ、小学校高学年時から陽菜さんを神奈川県茅ケ崎市に引っ越させて生活を支えたが、中学から本人の希望で八王子に戻っていた。「3年生のいじめから始まり、全校生徒対1人という状態に。LINEなどネットいじめに遭った。『9月4日にマリーナでバーベキューやるからおいで』と誘ったら、『楽しみにしてる』と言ってたのに、西八王子駅で飛び込んだんです。親からの電話で集中治療室に駆け付けた時は危篤状態でした」と明かす。

 教育現場でのケアは困難だと感じた。KEI氏は「先生はいじめがあると分かっていても、関わりたくない、ふたを閉めたいという状態。逆に生徒から暴力を振るわれている教師の相談を受けている。被害届を出すと『なに警察にチクってんだ』と殴られる。先生がそういう状態。3年間、あたりさわりなく出て行ってくれというスタイルです」と指摘。また、親についても「それ、おかしいよ」と注意するような行動があることを懸念した。

 KEI氏は「5月5日を皮切りに、9月いっぱいまで子供たちにマリーナを開放します。好きな時に遊び、ご飯を食べに来るだけでもいい。親のストレスが児童虐待につながっている家庭の子供を土日だけでも自分が預かれば、お母さんはフリーになって、ストレス解消になるという効果があるので」。民間レベルで、できることから活動を続けている。

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