内田春菊が亡き盟友に捧げる百恵さんカバー曲 15日に渚ようこさんを送る会で追悼唱

北村 泰介 北村 泰介
亡き盟友・渚ようこさんへの思いを語った内田春菊=東京・渋谷
亡き盟友・渚ようこさんへの思いを語った内田春菊=東京・渋谷

 その秋山氏と渚さんがリンクする映画がある。ブルーリボン賞で作品賞、監督賞(白石和彌)、主演女優賞(門脇麦)にノミネートされている「止められるか、俺たちを」(18年10月公開)だ。映画監督の故・若松孝二氏が設立した若松プロダクションを描いた作品で、1969年当時、若松組で俳優や助監督、音楽担当などで活躍した秋山氏も劇中で描かれており、渚さんは挿入歌を歌っている。

 内田は同作を特集した映画雑誌で秋山氏の追悼文を頼まれていた。「書いている途中で渚さんも亡くなられてしまい、編集者からそのことにも触れてくださいという連絡があって…」。加筆した文章の最後には、やり切れない思いを込めた。

 「渚ようこを送る会」は15日に東京・渋谷のTSUTAYA O-WESTで開催。PANTA、三上寛、85歳の名優・山谷初男から、「止められるか~」で音楽を担当した同世代の曽我部恵一、半田健人、タブレット純ら親交のあったゲストがライブを行う。また、渚さんと共演した元ピチカート・ファイヴの野宮真貴やクレイジーケンバンドらがVTR出演。写真家・森山大道氏が撮影した渚さんの巨大なポートレートも数点展示される。

 「『姫姫』で私は衣装をいくつも作りました。今回、着る衣装もその時の服です。阿久悠さん作詞の曲を歌って、しんみりした後に『ロックンロール・ウィドウ』を歌います。ようこさんには独特のギャグセンスがあった。それを大まじめにやって…という感じが好きで」。同じ月に旅立った盟友と恩師が天国から見守る中、1人の“姫姫”として8年ぶりのステージに立つ。

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