このライオン、吠えるぞ!街角のオブジェ、実はライオンズクラブの募金箱

黒川 裕生 黒川 裕生

 街角にライオン像がある。ああ、ライオンだね。ライオンがいるね。なんたってここは「心の絆・ライオンひろば」だものね。大半の人はそんなふうにただ通り過ぎるだけなのだが、このライオン像、実はただの像ではないのである。

 「新宿駅東口にあるライオン像って

  実は募金箱になってて、お金入れたらお礼言われるって知ってた?」

 4月初旬、ツイッターのそんな投稿が注目を集めた。投稿主は、今年で結成10周年のヴィジュアル系バンド「Royz」のヴォーカル、昴さんだ。添付された動画には、ライオンの口の部分にある投入口から硬貨を入れると、ライオンが「ガオオオ」と吠える声に続き、「ありがとうございます」という女性の音声が流れる様子が写されていた。地方出身の昴さんは「ただの像だと思っていたので、募金の仕組みがあるとは知らず驚きました」と話す。

 調べてみると、このライオン像は東京新宿ライオンズクラブが設置したもので、「お金を入れると吠える」ことはこれまでに何度もネットで話題になっているらしい。同クラブの「お問い合わせフォーム」からいくつか質問を送ってみたところ、会長の伊藤春雄さんから即座に返信があった。ありがとうございます。

 -この像はいつから置いていますか。

 「2000年4月25日に東京新宿ライオンズクラブ40周年記念事業として設置し、除幕式を行いました」

 -なぜこのような仕掛けを考えたのですか。

 「以前この場所には花時計を設置していましたが、歴史的役割を終えたと考え、後継として、社会奉仕に役立つモニュメントであり、かつ人々の待ち合わせ場所として『ライオン像ひろば』を整備することにしました」

 「ライオン像の中には義援金箱を設け、善意の浄財を寄せられるようにしました。口から硬貨や紙幣を投入すると、センサーが感知して『ウォー』と感謝の雄叫びをあげます」

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