今年結成30周年のテクノユニット「電気グルーヴ」のメンバーで、俳優としても活躍するピエール瀧こと瀧正則容疑者が12日、麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたことを受け、関西電気保安協会(大阪)が思わぬ「飛び火」に戸惑っている。
同協会は今月、電気グルーヴの石野卓球が楽曲のアレンジを手掛けた新しいウェブ動画を公開。ピエール瀧は一切関係していないが、同じユニットのメンバーということもあり、同協会は「動画の扱いに関しては、現在検討中です」とする。ピエール瀧の逮捕が報じられて以降は再生数も急上昇しており(13日正午現在で84万)、コメント欄には「公開止めないで下さい」といった書き込みや、SNS上には「石野卓球だけだから大丈夫だよね」と心配する投稿も上がっている。
俳優やミュージシャンらが不祥事を起こすたびに問題になる、関連作品の取り扱い。俳優の新井浩文が2月、強制性交の疑いで逮捕(その後起訴)された際にも、出演作の公開中止やソフトの発売延期などが相次いだが、こうした対応には「作品に罪はないはず」と疑問視する声も根強い。
関西電気保安協会のウェブ動画は、関西圏ではCMなどでおなじみのメロディを石野卓球が「関西電気保安グルーヴ」としてスタイリッシュにアレンジ。3月1日に同協会の公式YouTubeチャンネルで公開を始めたところ、音楽ファンなどからも大きな反響があった。
ピエール瀧は動画には出演しておらず、同協会は「彼は今回の企画に全く関係がない。協会として検討はしていますが…」と対応に苦慮している。