九州新幹線が開通して、その停車駅で初めて食べた駅弁が、新鳥栖駅の「かしわめし」だ。以前は鳥栖駅で鈍行からの乗り換え時間で買っていた。長崎に向かう特急は、停車時間が短くて買いづらく、わざわざ1本遅らせるなどするしかなかったものだが…。現在、新鳥栖駅では25分程度のちょうどいい待ち時間で、駅弁以上に立ち食いうどんもよく売れていた。そのうどんはどれを注文しても甘辛く煮た細切れのかしわ入り。小腹を満たしてくれるだけでなく、名物を食べている気にさせてくれること間違いなし。駅弁とともにお勧めだ。
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駅弁として、日本で最初の大正2(1913)年に発売されたかしわめし。経木の容器が伝統の重みを感じさせる。ふたを取ると、きれいな3色の花畑のようにノリ、卵、鳥そぼろが敷き詰められて、どれを食べてもおいしい。
ご飯にも工夫があって、鳥ガラと鳥肉を長時間煮込んで取ったスープに調味料を加えて味を調え、その風味がマッチして、3色全ての具材を受け止める。
副菜は焼麦(シューマイ)が目を引く。この地方の名物でもあり、これがメインの駅弁も発売されているので、次回食べてみたくなった。
700円。長崎本線・新鳥栖駅「中央軒」TEL0942・82・3166。鳥栖駅でも販売。