昨年11月から19歳の女子大学生が茨城県内での目撃情報を最後に行方不明になっていることを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は29日、デイリースポーツの取材に対し、現地での目撃情報の信ぴょう性などについて解説した。
女子大学生は栃木県出身で、東京・葛飾区内で一人暮らし。昨年11月19日に父親へのメールを最後に連絡が途切れ、翌日、両親が警視庁に捜索願いを出した。女子大学生は行方不明になる直前に茨城県神栖市内の30代男性と連絡を取り合っており、警視庁捜査1課は事件に巻き込まれた可能性もあるとみて、今月24日にその男性を任意で事情聴取。男性の自宅を捜索し、車も押収した。
捜査関係者によると、女子大学生は昨年11月20日、午前中に大学の授業に出席後、JR綾瀬駅から電車に乗って鹿島神宮駅で下車。配車を依頼したタクシーで神栖市内のコンビニ駐車場で降り、そのコンビニから約14キロ離れた同市内の畑付近で携帯電話の位置情報が途切れたという。警視庁が捜索したが携帯電話は見つかっていない。また、運転手によると、女子大学生は「神栖方面」とだけ伝え、スマートフォンを見ながら行き先を探している様子で「左に曲がって」等と指示することもあったという。
小川氏は「男性のアパートの近くで女子大学生を見たとか、目隠しをしていたとの目撃情報については、嘘をつく必要もないので間違いないでしょう。また、タクシーで知らない場所に行く場合、目的場所が分かっていればそれを最初に伝えるはず。それがないということは、例えばコンビニなど目印の地点だけを言われ、相手の男性とその場所で待ち合わせをしていた可能性がある。そこから移動した際に目隠しをしたのではないか。情報は間違いないと思います。ですから、一時解放か逃げたかした時に、アパートの場所を近くの住人に尋ねたということは自分がどこに連れてこられたかのか、どこか分からない場所にいたからだと思います」と分析した。