鮮やかな赤色に染まり、まるで何かを待ち構えているかのような無数の植物たち。その光景を「わが家の秋の紅葉は殺気がある」と表現した投稿が26万回以上表示され、Xで話題になっています。いったい何が育っているのでしょうか。投稿者のmmさん(@manis2262000)に、数百株に増えた経緯や、赤く色づく理由を聞きました。
その正体は、真っ赤に色づいたハエトリソウの大群生でした。ハエトリソウは、葉の先にある大きな口のような「捕虫葉」で虫を捕まえる食虫植物。その捕虫葉が赤く染まり、無数に並んでいる様子は、確かに「殺気がある」と言いたくなるほどの迫力です。しかも、投稿写真のハエトリソウは数株どころではありません。mmさんによると、数百株にのぼるそうです。後日、紅葉前の様子も「虫が絶望する庭」として紹介しています。
投稿には、「食べる気、満々じゃん」「パックンフラワー(ゲーム『スーパーマリオ』シリーズに登場する、大きな口を持つ花のキャラクター)の群生」といったユーモラスな反応が相次ぎました。一方で、「彼岸花や紅葉とはまた趣の異なる美しさですね」「毒々しくも魅入ってしまう絶景だ」と、その独特な美しさに見入る声も寄せられています。「マリオが何人いても足りないですね」というコメントには、mmさん自身が「実写版パックンフラワー地獄です」と返しました。
趣味で育てて10年ほど…赤く染まる理由は?
mmさんは、会社員として働きながら、趣味で食虫植物を育てている男性です。これだけの数になった経緯を尋ねると、「環境が合ってるようで10年ほどで、すごく増えました」と語ります。
では、ハエトリソウは秋になると、一般的な木々と同じように赤く染まるのでしょうか。mmさんは「おそらく色づくメカニズムは一般の植物と同じだと思います」と話します。色づいた姿を見たときは、「休眠前なのでハングリー精神がすごいと思いました」とのこと。赤く色づいた後も虫を捕まえて食べるのか尋ねたところ、答えは「食べます」。鮮やかな姿になっても、捕食能力は健在のようです。
育てる上での工夫については、「しっかり日光にあてて、ミズゴケ植えです」と教えてくれました。ミズゴケは保水性が高く、食虫植物の栽培によく使われます。冬に向けては、「古い葉から少しずつ枯れて中心の芽が残り冬芽(冬を越すための芽)で休眠します」とのことです。
通知が止まらないほどの反響…花屋で見かけたハエトリソウへのお願いも
独特な“秋の紅葉”には、多くの反響が寄せられました。mmさんは「通知が止まらなくてびっくりしました。たくさんの方が興味を持ってくれてうれしいです」と喜びます。
また、食虫植物に興味を持った人に向けて、伝えたいことがあるそうです。ハエトリソウはデリケートな植物のため、花屋などで見かけても、捕虫葉を閉じさせずに見守ってほしいとのこと。11月7、8日には兵庫県立フラワーセンターで「食虫植物祭」が開かれるそうで、あわせて紹介してくれました。
真っ赤な捕虫葉がずらりと並ぶ、mmさんの庭の秋。一般的な紅葉とはひと味違うその光景が、多くの人を引きつけたようです。