神社に祀られている存在は、決して神様だけではないのかもしれません。漫画家・紫咲甘藍さんの作品『社のナニカ』は、学校の裏手の神社をテーマに描いたホラー作品です。同作は「古びた神社にまつわる話」としてX(旧Twitter)に投稿されると、約4400のいいねが寄せられました。
中学1年生の彩香は、人の心の声を聞くことを得意としています。担任の先生はいつも暗い雰囲気をまとっていますが、今日はどこか様子が違っていました。それだけでなく、なぜか担任の心の声がまったく聞こえなかったのです。
その後、友人の栞里が「今日の先生なんかいつもと違ったよね!?先生“おはらい”行ってきたんじゃないかな!?」と彩香に話しました。栞里によると、学校の裏にある神社でおはらいを受けると、不要なモノを取り除いて良きモノを入れられると評判なのだそうです。
栞里は、さっそく今日の放課後におはらいを受けてみると話し、帰路につきました。次の日、彩香は登校してきた栞里を見かけますが、彼女の心の声が聞こえないだけでなく、表情もいつもと違っていたのです。
神社に何かあるに違いないと考えた彩香は、学校の裏の神社へとやってきました。古くて寂れていたはずの神社はとても綺麗な状態になっており、彩香はおどろきます。そのとき、ふと風のような轟音とともに「嫌だ嫌だ!」「出してよぉ!」「あれは私じゃない…!!」など、たくさんの悲鳴が響き渡りました。
彩香は、不気味な気配を感じてその場から離れようとします。すると、社のなかから巨大な顔と3本の手を持つ『ナニカ』が彩香を目がけて襲いかかってきました。得体の知れない『ナニカ』の口のなかでは、栞里をはじめとする、取り込まれたたくさんの魂たちが悲鳴をあげていたのです。
その次の日、彩香はいつも通り登校します。しかしその中身は、彩香ではない『ナニカ』にすり替わっていたのでした。
読者からは「世界観が独創的」「もっとこの話が読みたい!」などの声が寄せられています。そこで、作者の紫咲甘藍さんに話を聞きました。
『ナニカ』の正体は、人間の理解できる領域外の存在だろう
―同作を描いたきっかけについて教えてください
この作品は、自分の得意分野を模索して色々なジャンルを描いていた時期に、初めてホラー漫画に挑戦した作品でした。当時からホラー漫画や映画は好きだったので、自分の中の感性を指針に自分がワクワクするストーリーを目指して描きました。
―神社に住み着いていた『ナニカ』は、どのようなものだとご想像しますか?
場所が神社なのでそこに祀られていた神様かもしれないし、参拝した人たちの願いや怨念の集合した存在かもしれないし、はたまた昔からその土地に存在し神社に住み着いた得体の知れないものかもしれません。なんにせよ、人間の理解できる領域外の存在であることは確かだと思います。
―身近に潜む不気味さにゾッとする作品でした。紫咲さんは、ほかにはどのような作品を描かれているのでしょうか
今回ご紹介していただいた作品と同様のホラー短編集『怪逅』をAmazon Kindleにて販売しています。こちらも、身近なホラーを詰め込んだ作品になっております。無料で購入・ダウンロードできますので、ご興味ありましたらぜひよろしくお願いいたします。
<紫咲甘藍さん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/hitsuji_kanran
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