tl_bnr_land

悪臭、汚水、カラスの溜まり場だった養豚場 「最大3000頭飼育」計画が頓挫し住民困惑→市が無償で取得し再整備へ 「地元としてはいい方向」

京都新聞社 京都新聞社

 京都府亀岡市は、農事組合法人が経営し、事業が頓挫した馬路町の養豚場施設を無償で取得する方針を固めた。周辺に漂う悪臭などが長年の懸案となっており、地元自治会が「養豚場以外の活用策」を要望していた。市は農業関連の施設にしたい考えで、沈殿槽にたまった汚物の処理などを進める。

 問題となっているのは、農事組合法人「丹波畜産協同組合」(同市馬路町)が2011年に建設した養豚場。約1万平方メートルの敷地に豚舎4棟を備え、最大3000頭を飼育する計画だった。

 市や馬路町、河原林町自治会によると、同年以前から古い養豚場があり、悪臭や汚水に対する住民の苦情が多かった。新施設は液状のエサを供給するなど、環境に配慮した飼育をうたっていたが、途中で装置が故障して問題が再燃した。悪臭に加え、カラスの溜まり場となり、地元は困り果てた。

 飼料の価格高騰などもあって2023年ごろには法人の経営悪化が判明し、近年は豚を飼育していなかった。市や府が対策を協議する中、両自治会は「施設が競売に掛けられ、また養豚場になるのは困る」と強く要望し、市は法人側から施設を無償で譲り受けると決めた。

 ただ、新施設は事業費の約5割に当たる1・5億円を市の補助金で賄っていた。原資は養豚場整備を目的とした国の交付金などで、施設の用途を変更する場合、本来は1億円程度を返還する必要があったが、2026年2月に国と「市が公共事業に用いるなら返還不要」という形で調整がついた。

 市は養豚場の建物を維持した上で、落ち葉や枝を炭化処理する施設にする方針。堆肥として有機農業などに活用したいという。沈殿槽に堆積した汚泥を撤去する必要があり、関連経費を計上した補正予算案を9月市議会に提案した。

 馬路町自治会は「地元としてはいい方向。早急に後処理を進めてくれれば」と歓迎し、河原林町自治会も「要望を聞いてくれた。カラスが滞留しないようにしてほしい」としている。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース