飼っているカニのエサにするために買ったアサリの殻を開けると、身のそばで小さなカニの脚がもぞもぞと動いていました。さらに、別のアサリからも、もう1匹が見つかったといいます。その様子をInstagramに投稿したところ、動画は199万回以上再生され、「すごいご縁ですね」「飼うの優しいですね」といった声が寄せられています。
投稿したのは、「るう 非日常のアクアリウム」(@aquariumruu)さんです。海水・淡水を問わず、15種類ほどのカニを自宅で飼育し、その様子を発信しています。
るうさんは普段から、飼育しているカニのエサとしてアサリを定期的に与えています。生きたアサリを殻ごと入れると水槽が汚れやすいため、毎回、殻を開けてから与えているそうです。今回スーパーで購入したアサリも、人が食べるためではなく、飼育しているカニのエサにするためのものでした。
その日もいつもと同じようにアサリを開けたところ、身のそばで小さな脚がもぞもぞと動いていることに気づいたそうです。さらに、別のアサリからも、もう1匹が見つかったといいます。
見つかったのは二枚貝の中で暮らすカクレガニの仲間で、るうさんが「ピンノ」と呼んでいる小さなカニです。るうさんによると、貝の体と殻の間にある空間をすみかにして暮らしているそうです。
「出てきたのは、1つの貝につき1匹です。同じタイミングで2匹もピンノに遭遇するとは思っておらず、かなり驚きました。殻を開けた瞬間に、カニの脚がもぞもぞ動いていました」
投稿された動画には、見つけたカニを手のひらに乗せる場面が映っています。カニはアサリと比べても非常に小さく、手のひらの上で脚を動かしていました。るうさんはカニを紙コップの水に移し、その後、飼育中の水槽へ入れました。
るうさんは数年前からピンノを飼育しているそうです。メスは大きく丸みのある姿をしている一方、オスはかなり小さく、メスを探してアサリからアサリへ移動するといいます。
今回見つかった2匹は、いずれもメスでした。るうさんは2匹を、もともと飼育していたオスと同じ水槽に移し、その後の様子を見守ることにしました。動画は、水槽に入れたメスを映しながら、「卵産むかな?」と期待を寄せる場面で終わります。
投稿には、次のようなコメントが寄せられました。
「すごいご縁ですね」
「飼うの優しいですね」
「経過が楽しみー!」
その後、メスのピンノが抱卵している姿が見られ、るうさんはその様子を別の投稿で紹介しました。ただ、卵を抱えても落としてしまい、その後また抱卵することを繰り返していたそうです。るうさんは、ピンノにとって水槽環境が十分ではなかった可能性があると考えています。
ピンノを飼育するうえでは、餌の選び方にも苦労したと振り返ります。飼育している人が少なく、インターネットで調べても詳しい情報がほとんど見つからなかったためです。
「例えば『アサリのおこぼれを食べる』と書かれていても、『一般家庭で再現するには?』『固形飼料でも代用できるか?』など、頭を悩ませました」
実際に餌を与えても、まったく食べないことがありました。餌が合っていないのか、水槽の環境に原因があるのかを確かめながら、試行錯誤を重ねてきたそうです。
現在は、ピンノが安心して繁殖できるよう、隠れ家づくりや餌の供給方法をさらに突き詰めることを目標にしています。
「世の中に情報が少ないピンノの飼育ですが、発信を通してこの生き物の生態を知ってもらえたらと思っています」