毎日の健康や美容のために欠かせない野菜ですが、「何を選んでどう食べるか」は家庭や世代によって実にさまざまです。Nadia株式会社(東京都港区)が運営する料理メディア『Nadia』が実施した「野菜の嗜好や消費」に関するアンケート調査から、大人の本音や子どものリアルな好き嫌い、そして約6割の人が抱える「野菜不足」の実態が見えてきました。
調査は、同メディアユーザー1134人を対象として、2026年7月〜8月の期間にインターネットで実施されました。
まず、「好きな野菜」を聞いたところ、油や出汁との相性が良く、トロッとした食感が大人世代に大人気「なす」(72.2%)が1位を獲得。次いで、2位「玉ねぎ」(71.4%)、3位「トマト・ミニトマト」(70.6%)が続きました。
一方、「よく買う、または常備している野菜」では、1位「玉ねぎ」(91.5%)、2位「にんじん」(77.2%)、3位「じゃがいも」(65.3%)がトップ3となり、好きな野菜とは少し異なる顔ぶれが並びました。
ここで注目したいのが「にんじん」です。「好きな野菜」では45.9%と控えめな順位でありながら、「常備している野菜」では堂々の2位にランクイン。「好み」以上に、保存性の高さや和洋中問わない使い勝手の良さから、食卓の「名脇役」として欠かせない存在になっているようです。
一方で、「好きな野菜」2位の玉ねぎや3位のトマト(常備5位)は、味の好みと使い勝手の両面で愛されている優等生野菜といえます。
反対に「苦手と感じる野菜」を聞いたところ、1位「ゴーヤ」(26.3%)、2位「セロリ」(23.7%)、3位「アボカド」(10.4%)といった独特の苦味や強い風味を持つ野菜が上位に挙がりました。
一方、「子どもの頃は苦手だったが克服した野菜」としては、1位「ピーマン」(25.0%)、2位「ゴーヤ」(22.4%)、3位「セロリ」(19.5%)がトップ3に。
ここで面白いのが「ピーマン」です。
ピーマンは「大人になって克服した野菜」の第1位に輝いた一方で、現在の「苦手な野菜」調査ではわずか5.5%にとどまっています。年齢を重ねて味覚が変化したり、調理法の工夫を知ることで、最も克服されやすい野菜であることが分かります。
なお、18歳未満の子どもと同居している世帯を対象に行った調査では、大人とはまったく異なる興味深いギャップが浮き彫りになりました。
「子どもが好きな野菜」では、1位「とうもろこし」(52.4%)、2位「じゃがいも」(50.8%)、3位「さつまいも」(46.9%)といった、自然な甘みやホクホクとした食感のある「甘み系野菜」や「芋類」が圧倒的な人気を集めました。
反対に「子どもが苦手な野菜」としては、1位「ゴーヤ」(53.1%)、2位「セロリ」(48.8%)、3位「なす」(29.9%)が上位に。
ここで最大の注目ポイントは、子どもが苦手な野菜3位の「なす」です。大人全体の好きな野菜では1位に輝いた「なす」ですが、子どもにとっては約3割が苦手と回答。独特の皮の噛みごたえやクニュッとした食感がハードルになっていると考えられます。
ただし、なすは「大人が克服した野菜」でも上位(5位)にランクインしているため、成長とともにその美味しさに気づく“大人の味”の代表格といえそうです。
ここからは、日々の食生活についての調査です。健康的な毎日に必要な野菜の量について、私たちの意識はどれくらい追いついているのでしょうか。
日頃から自分や家族の「野菜不足を感じている」(かなり感じている15.6%、やや感じている43.2%)とした人は約6割を占めました。
一方で、厚生労働省が推奨する「成人1日あたりの野菜目標摂取量(350g以上)」の認知度については、「数値まで知っていた」が40.5%、「存在は知っていたが具体的な数値は知らなかった」が45.1%、「知らなかった」が14.4%という結果になり、約6割が具体的な目標量を知らないことが明らかになりました。
では、なぜ野菜不足になってしまうのでしょうか。
その理由として、「毎日の献立のマンネリ化」(59.1%)、「野菜の価格が高く、買い控えてしまう」(49.5%)、「一度にたくさんの量を食べるのが難しい」(46.5%)などが挙がりました。
さらに、野菜に関する悩みについて自由回答でも尋ねたところ、681件の回答が寄せられ、大きく3つの悩みに集約されました。
1.保存方法・日持ち・使い切れない問題
「仕事をしていて週1しか買い物に行かないが、野菜の保存がきちんとできず、次の買い物までもたせることができない」「一人暮らしなので、キャベツやもやしなどが使い切る前に腐りやすく、毎日同じメニューになってしまう」など、野菜を買っても最後まで使い切れないという悩みが挙がりました。
2.レパートリーのマンネリ化・調理の手間
「野菜を沢山摂るレシピ数が少ない。生野菜サラダでは必要量(350g)には届かないが、煮物や炒め物もバリエーションが限られる」という声も。「野菜を食べたい」という気持ちはあっても、サラダだけでは量が足りず、毎日の調理方法を考えるのも負担になっているようです。
3.家族の好き嫌い
「私自身は好きで献立に取り入れたい野菜でも、家族が苦手で食べられないともう一品作らなくてはならず、手間に感じます」「家族の嫌いな野菜は食卓に出せないため、その食材を食べる機会が少なくなってしまう」という声も寄せられました。自分自身の好き嫌いだけでなく、家族の好みまで考えると、野菜を使った献立づくりはさらに難しくなりそうです。
苦手意識のある野菜も、下処理(ピーマンやゴーヤの苦味抜きなど)や切り方の工夫で美味しく食べられるようになります。まずは「1日+1品」の野菜おかずから、無理のない範囲でスタートしてみてはいかがでしょうか。