地震速報のアラームが鳴り、まもなく強い揺れが始まりました。家族が真っ先に気にかけたのは、愛犬のろんくんのこと。しかし、いつもいるはずの居間に姿が見当たりません。
「ろんがいない!」
強い揺れが続くなか、家族が必死に捜した末に目にしたのは、意外にも冷静に避難しているろんくんの姿でした。
「我が家は地震があると、いの一番にろんの確保というルールがあります」
そんな言葉とともにXへ投稿された動画が、16万回以上も再生されています。
投稿したのは、柴犬のろんくんとの暮らしを発信している「柴犬 ろん」さん(@Ronbon_k)です。動画には、テーブルの下に置かれた椅子のさらに下へ潜り込み、キョロキョロする少し落ち着かないろんくんの姿が映っています。
強い揺れのなか、家族総出でろんくんを捜索
地震が発生した当時、ろんくんは5歳。パパさんの地域では、震度4強が観測されました。
そのとき、パパさんと“ママさん”は台所で晩ご飯を食べ、“姉ちゃん”は2階の部屋にいたといいます。ろんくんは居間でくつろいでいると思っていましたが、実際には廊下の奥にいたようです。
地震速報のアラームが鳴ると、すぐに揺れ始めました。ここ最近では経験していないほどの強い揺れを感じ、ママさんがろんくんを捜しに居間へ。パパさんも後に続きました。
しかし、居間にろんくんの姿はありません。
ママさんは別の部屋へ、パパさんは廊下の奥へ向かいましたが、どこにも見当たらなかったといいます。強い揺れのなか、2人の意識は「ろんくんがいない」ということに集中。焦りながら、再び台所の前まで戻りました。
すると、テーブルの下に置かれた椅子のさらに下に、ろんくんの姿がありました。どうやら、廊下の奥から自分で静かに避難していたようです。
「地震のときはテーブルの下って習ったろ?」
あわてて捜し回る家族とは対照的に、ろんくんは安全そうな場所から不思議そうに見つめていました。
パパさんには、その表情がまるで「地震のときはテーブルの下に避難って習ったろ? そこは危ないぞ」と語りかけているように見えたそうです。
ろんくんを発見して安堵した2人は、全身の力が抜け、「ろんが一番しっかりしてるわ」と笑い合ったといいます。
そのころ、2階にいた姉ちゃんも下りてきました。安全に避難しているろんくんを見つけると、「おぉ! ろん偉いねー」と言いながら、優しくなでてあげたそうです。
普段より大きく長い揺れに、自ら避難
ろんくんは、ねぶたの太鼓の音など、慣れない出来事に遭遇すると、テーブルの下や棚の中へ逃げ込むことがあります。
いつもの地震では、隠れるほどの反応は見せないとのこと。しかし、この日は揺れが大きく、長く続いたため、ろんくんも怖さを感じたのではないかと、パパさんは考えています。
投稿には、ろんくんの見事な避難行動を称賛する声が相次ぎました。
「ろん君が一番防災避難できていて草www」
「地震が起きたら机の下に隠れるワン」
「偉いですね。ご無事で何よりです」
「我が家は地震があると、いの一番にろんの確保ルール。素晴らしいです」
また、自身の愛犬が地震に遭遇したときのエピソードを思い出した人や、家族の無事を気遣う声も寄せられています。
パパさんは反響について、「コメントを読ませていただいて、とても楽しかったです。『ごもっとも!』と思うことも多く、心配していただいたことも、とてもありがたく感じました」と話します。
そして、ろんくんの姿を通して、災害時に冷静に行動する大切さを改めて感じたそうです。
「何かあったら、まずはろんを確保」
「何かあったら、まずはろんくんを確保する」というのは、地震に限った決まりではなく、以前から家族全員で共有しているルールです。
パパさん一家が暮らすのは、比較的地震の多い地域。以前、夜中に地震が発生した際、ろんくんが部屋から逃げ出したことがありました。
その経験をきっかけに、ろんくんがけがをしないよう、災害などが起きたときは目の届く場所にいてもらうという習慣が、自然にできたといいます。
パパさんが仕事で家を離れているときに地震が発生しても、姉ちゃんから「ろんは大丈夫」と連絡が届くそうです。離れている家族も安心できる、心強い連携です。
体調を崩した家族にそっと寄り添う優しい柴犬
ろんくんは男の子で、現在は6歳。ふわふわの毛並みが愛らしく、好物は焼き芋と自家製のささみジャーキーです。
普段は適度な“柴距離”を保ち、ときには何かに突然興味を失うこともあるという、いわゆる柴犬らしい性格。一方、なでてほしいときには、自分からそばへ寄ってきます。
とても優しい一面もあります。家族の誰かが体調を崩して寝込んでいると、その人の隣で添い寝をしてくれるのだとか。
いつもは日中、家の中の好きな場所を選んで寝ているろんくん。それでも、誰かが「調子が悪いな」と横になると、そっと体を密着させて一緒に眠ってくれるそうです。
少し臆病ながらも、いざというときは家族より一足早く安全な場所へ避難したろんくん。パパさんは「私たちを大切な家族として認識してくれているようです」と話していました。