夏の暮らしに、もはや欠かせない存在となったエアコン。そんな家庭用エアコンをめぐり、最近耳にするようになったのが「2027年問題」です。
2027年4月から、家庭用エアコンには新たな省エネ基準(2027年度基準)がスタートします。資源エネルギー庁によると、現在使っているエアコンをすぐ買い替える必要はありませんが、今後エアコンを購入する際には、本体価格だけでなく省エネ性能や光熱費まで含めて検討することが重要になるとしています。
そんな中、「もっと早くエアコンの状態を確認しておけばよかった…」と肩を落とすのは、京都府に住む会社員のKさん(30代)です。
猛暑の最中、エアコンが沈黙
「日中は会社で過ごしているので、毎年、暑さが本格化するまで家のエアコンはつけないんです。
先日、さすがに暑いなと思ってエアコンをつけました。そしたら全然涼しくならないし、10分ほどで勝手に停止するんです。何度電源を入れ直してもダメ。室外機もなんだか様子がおかしくて。いやいや、このタイミングで!? と絶望しました」
季節は真夏。外では朝から強い日差しが降り注いでいます。
あわてて修理業者に見てもらったところ、長年使用していたこともあり「交換した方がいい」と勧められたそうです。Kさんも「それなら仕方ない」と買い替えを決意。ところが、ここでも思わぬ壁が待っていました。
「設置できるのが、約1カ月後と言われたんです。夏場だからというのもありますし、『エアコン2027年問題』の駆け込み需要で、依頼が集中しているそうで。
『1カ月後』と聞いたときは、正直そこまで深刻には受け止めてなかったんですよね。暑いとはいっても、日中は会社に行っているし、家にいる時間もそこまで長くないから、なんとかなるかなって思っていたんです」
しかし、その考えはすぐに甘かったと気づくことになります。
扇風機+保冷剤で対策するも…
Kさんはその日から、家にいるときは扇風機をフル稼働させ、タオルにくるんだ保冷剤を常備。熱源になるコンロなどの使用を控え、なるべく暑くならないように工夫しましたが…。
「夜が本当にきつくて…。窓を開けても、部屋の熱が全然抜けないんですよ。寝ようとしても暑くて寝付けないし、ようやく眠れても途中で目が覚めてしまうので熟睡できません」
外での暑さとは違い、逃げ場のない室内の熱気がじわじわと体力を奪っていく状況だったといいます。扇風機の風も、しばらくすると「温かい空気をかき回しているだけでは?」と思えてきたとか。
「保冷剤もすぐぬるくなるし、交換するたびに『次の選手お願いします!』と心の中でつぶやいてました。そうでもしないと、メゲてしまいそうで…」
ついにスポットクーラーを購入
さすがに、このままでは厳しいと判断したKさん。現在は、エアコンが設置されるまでの「つなぎ」としてスポットクーラーを購入し、なんとか暑さをしのいでいます。
「やはり、あるのとないのとでは全然違います。夏を過ごす上で、なくてはならないと感じましたね」
今回の経験で痛感したのは、「エアコンは壊れてから考えればいい家電ではない」ということだったそうです。
「春に試運転しておけば、異変に気づけたかもしれません。冬の間は普通に動いていたので、完全に油断していました。真夏に壊れると、修理や購入の負担だけではなく、設置を待つまではエアコンなしで暑さをしのがなくてはいけない、という問題まであるんですよね」
2027年を前に、わが家のエアコンも一度確認を
いわゆる「エアコン2027年問題」は、新しい省エネ基準への移行によって、今後の商品ラインアップや選び方が変化する可能性があるというものです。それを理由に今すぐ一斉に買い替える必要はありません。
大切なのは「2027年までに買わなきゃ」とあわてることではなく、今使っているエアコンが何年目なのか、稼働時に異常はないか、必要になったときにどんな選択肢があるのかを把握しておくことです。
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【出典】経済産業省 資源エネルギー庁「エネこれ」
▽27年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!エアコンについて知っておくべきポイントは?
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/air_conditioner_2026.html