近年、女子の制服にスラックス(ズボン)を導入する学校が増えてきました。生徒たちがスラックスを選択する背景には、さまざまな理由があるようです。漫画家・イラストレーターのあげはるさんの作品『晴れた日のドレスコード』(コミック百合姫/一迅社刊)第1話の抜粋エピソードでは、スラックスを選んだ女子と選ばなかった女子の邂逅が描かれています。同作はX(旧Twitter)にて『スラックスでもスカートでも、好きな服着て青春したい』として投稿されると、約1.4万のいいねを集めました。
主人公・夏希が入学する高校では、女子の制服にスラックスとスカートどちらかを選べました。夏希は、パンツスタイルが好きなため悩むものの、自分の見た目に似合うという理由からスカートを選択します。
その後入学式に参加すると、ほとんどの女子生徒はスカートを選択しているようでした。しかし、1人だけスラックスの女子がいることに気付きます。夏希はさっそく彼女のクラスに向かい、声をかけてみることにしました。
彼女の名前は美羽。夏希は、スラックスが気になっていたこと、本当はスカートが嫌だったことを美羽に伝えます。さらに、この学校のスラックスの形がダサいと思ったことを申し訳なさそうに打ち明けると、美羽は「わかる~!」と大笑いしました。
そこで夏希は、なぜ美羽がスラックスにしたのかを尋ねます。すると美羽は、その問いには答えず「一緒に帰ろ」と誘いました。軽はずみに踏み込んだことを聞いてしまったため、美羽が怒ってしまったのか不安になった夏希でしたが、どうやらそうではなかったようです。美羽は、人気のないところでズボンをめくると、左脚に大きなアザがありました。
これを隠すために、美羽はスラックスを選択したのでした。夏希は思わず、「あたし超無神経なこと言ったね!?ゴメン!」と謝ります。一方で美羽は、夏希の真剣な顔に思わずツボにハマってしまったようで、笑いが止まらなくなりました。
美羽は、スカートが嫌いなわけではなく、自分が履いている姿を想像できないようです。そして、「夏希ちゃんの正直な言葉が一番うれしかったよ」と、夏希に伝えるのでした。
読者からは「2人の関係性が素敵」「自分もタイツ必須だから気持ち、よく分かる…」などの声が寄せられています。そこで、作者のあげはるさんに話を聞きました。
入学当時にスラックスがあれば自分も選んでいたのでは?と思い…
――スラックスをテーマに作品を描いたきっかけについて教えてください
私が高校生のころ、在学中に初めてスラックスが導入されました。そのときの入学生の女子でスラックスを選んだのは1人だけで、その子が駅のホームで電車を待っている景色が印象的な記憶として残っていたのが、きっかけのひとつです。
入学当時にスラックスがあれば、自分も選んでいたんじゃないかなと思いつつ、私服と制服はまた別物だなあという感覚もありました。
――作品表現において、意識していることなどはありますか?
作画に関していえば、登場人物の体格差(骨格)を意識しつつ描いています。身体の形が違えば、元は同じ服でも身にまとったときのシルエットが変わってくるので、服の好みのほかにもそういった部分が表現できたらいいなと思っています。
ほかには、生活していくなかで“なんとなく”自分の中に定着している習慣や考え方について、周りの人との会話や交流を通して考えてみる…といった、ささやかな心の変化を落とし込めるよう気を付けています。
――今後2人がどうなっていくか気になりました!
ありがとうございます!夏希と美羽は制服がきっかけで友達になりましたが、服の好みや考え方はそれぞれ違った部分を持っています。読み進めていくなかで、この感覚わかるな~!や、こういう経験自分にもあるなあ…など共感できるポイントが見つかったらうれしいです。
もちろん2人の関係もここから変化していきますので、そこにも注目して、たくさんの人に読んで楽しんでいただけたら幸いです!
『晴れた日のドレスコード』は、1巻が好評発売中です!また「一迅プラス」では、1・2話がまるっと読めるようになっています。気になった方は、ぜひよろしくお願いします!
<あげはるさん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/ageharuuu
『晴れた日のドレスコード』
▽一迅プラスにて配信中
https://ichicomi.com/episode/2551460909807196609
▽1巻単行本(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/dp/4825100155