商用バンなのに充実の標準装備!
パッセンジャーの上級グレードである「プラス」は、装備の充実度が高い。
運転席・助手席シートヒーターやステアリングヒーター、人工皮革シート、左右電動スライドドア、ワイヤレス充電機能などを標準装備している。さらにオプションのコンフォートパッケージを選択すると、運転席・助手席パワーシートや電動ランバーサポート、シートベンチレーションが追加され、快適性はさらに高まる。
なお、パッセンジャーのバックドアは、バンの観音開き式とは異なり、跳ね上げ式を採用している。
バンとパッセンジャーは共通して、BEV専用プラットフォーム「E-GMP.S」を採用する。これはヒョンデグループが開発した商用車向けプラットフォームで、乗用BEV向けの「E-GMP」をベースに商用用途へ最適化したものだ。
また、「E-GMP.S」は「IMA(統合モジュラーアーキテクチャ)」の思想に基づいて設計されている。主要コンポーネントを共通化することで、多様なボディタイプや仕様への展開を容易にしている点が特徴だ。
装備面で注目したいのは、バンとパッセンジャーの双方に充実した機能が標準装備されていることだ。
BEVのメリットを生かすV2LやV2Hを全車に標準装備。車両に蓄えた電力をさまざまな用途で活用できる。また、回生ブレーキコントロールパドルも全グレードに標準装備されており、運転しやすさの向上にも貢献している。
先進運転支援システム(ADAS)も充実している。歩行者や自転車を検知する自動ブレーキをはじめ、車線中央維持支援機能、スマートクルーズコントロール、ブラインドスポットビューモニター、リヤビューモニターなどを装備。商用バンとしては高水準の予防安全性能を備えている。
さらにパッセンジャーには、後側方衝突防止アシストや後方交差車両衝突防止アシストなどを追加装備し、安全性能を高めている。
こうした装備をバンでもオプションで選択できる点からも、Kiaの安全性能に対するこだわりがうかがえる。
PV5の個性を際立たせる「タイガーフェイス」
PV5のユニークさを際立たせているのが、その個性的なデザインだ。
なかでも象徴的なのがフロントフェイスで、Kiaはこのデザインを「タイガーフェイス」と呼んでいる。名称から虎を連想するのはやや難しいものの、獲物を狙う虎のような精悍さや力強さを表現したデザインといえるだろう。
とくに印象的なのは、縦長のシャープなLEDデイタイムランニングライトだ。Kiaではこれを「スターマップ・シグネチャーライティング」と呼び、ブランドを象徴する新たなデザインランゲージとして採用している。
バンとパッセンジャーでフロントフェイスのデザインはほぼ共通だ。一方、サイドビューではパッセンジャーのガラスエリアが、バンではパネルに変更されている。また、リヤまわりは観音開き式と跳ね上げ式という違いはあるものの、コンビネーションランプをはじめ全体のデザインテイストは共通している。
バンは業務用途が中心となるため、デザインだけで購入を決断するユーザーは多くないだろう。しかし、レジャー用途を想定したパッセンジャーであれば、この個性的でスタイリッシュなデザインに魅力を感じる人も少なくなさそうだ。
インパネデザインは、バンとパッセンジャーで共通となっている。
ダッシュボードは水平基調のシンプルなデザインを採用し、余計な装飾を抑えたすっきりとした仕上がりが印象的だ。そのため運転席からの視界も良好で、運転のしやすさを視覚的にも感じさせる。
メーターパネルには7インチの液晶メーターを採用。センターコンソール上部には12.9インチの大型タッチディスプレイを配置しており、視認性にも優れている。
日本市場で大きな可能性を秘めるPV5
Kia PBVジャパンが日本市場に投入するPV5は、これまで選択肢が限られていたBEV商用バン市場に新たな選択肢をもたらす存在だ。
一方で、日本では商用車の電動化がまだ本格的に進んでいるとはいえず、車両価格や充電インフラ、運用面など乗り越えるべき課題も少なくない。
それでも、PV5はBEVならではの実用性や先進装備に加え、商用バンと乗用モデルの両方をラインアップすることで、幅広いニーズに対応できる可能性を秘めている。
PV5が日本市場でどのような評価を受けるのか、そしてBEV商用バン市場の拡大にどのような影響を与えるのか、今後の動向に注目したい。
「Kia PBV 東京西」概要
・店舗名:Kia PBV 東京西
・所在地:東京都西東京市田無町7丁目19-25
・敷地面積:2292平米
・ショールーム面積:377平米
・常時展示台数:4~6台
・サービスベイ数:3ベイ+検査ライン