7月に開始したテレビ東京のドラマ「一緒にごはんをたべるだけ」で主演を務める早見あかり。「早見」という名字は、その字面からはルーツがわかりづらい。というのも、「早」く「見」るという言葉がルーツと結びつかないからだ。
ところで、「はやみ」と読む名字にはいろいろな書き方がある。
最も多いのが「速水」で、名字ランキングでは3000位以内のメジャーな名字である。「速水」のルーツとなった場所は、文字通り流れの速い川である。こうした場所は「はやみ」という地名になり、そこに住んだ一族が「速水」を名字とした。
最も有名なルーツが、近江国浅井郡速水郷、現在の滋賀県長浜市湖北町速水である。ここはJR西日本の北陸本線河毛駅の西側で、高時川の右岸に位置している。高時川は普段は穏やかな川だが、一旦大雨が降ると急流となり、これまで何度も氾濫してきた。
その一方で、水を得やすい地形は米作りに適していることから古くから開発され、ここを本拠とする速水氏がいた。
しかし、「速水」と書いて「はやみ」と読むのはやや難読のため、漢字本来読み方に従って「はやみず」と変えた家も多い。ルーツである滋賀県では8割以上が「はやみ」と読むものの、他県では「はやみ」と「はやみず」に読み方が分かれ、全国を合計すると3分の1ほどが「はやみず」である。
さらに「はやみ」という読み方に合わせて漢字を変えることも行われた。「み」に合わせて「速見」としたり、さらに「速」を「早」に変えて「早水」や「早見」が誕生した。このように本家と分家で漢字を変える、ということは古くから各地で行われている。つまり、「早見」は「速水」から漢字が変化したものなのだ。
この一連の名字のうち、今でも最も多いのは「速水(はやみ)」で、次いで「速水(はやみず)」「早水(はやみず)」「早見」「速見」の順となっている。
「早見」は九州北部から東北南部にかけてと北海道に広く分布している。