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友人のマンション敷地内に度々車を停めていたら…注意の貼り紙でナンバーをさらされました【弁護士が解説】

長澤 芳子 長澤 芳子

Aさんは友人と遊ぶために、彼の住むマンションを頻繁に訪れていました。マンションには来客用駐車場がなかったものの、敷地内の空いているスペースには他の車も停まっていたため、「少しなら大丈夫だろう」と考え、たびたび車を停めていたといいます。

しかしある日、マンションのエレベーター内に、自身の車のナンバーとともに「無断駐車です。警察へ通報する場合があります」と書かれた張り紙が掲示されているのを見つけて驚きます。さらに車にも警告文が貼られており、Aさんは「そこまで問題になっていたとは思わなかった」と思い、あわてて車を近隣のコインパーキングに移動させました。

車をコインパーキングに移動させて、いったん落ち着いたAさんは、ふと「これって警察に通報されたら罪になるの?もしかして脅されただけ?」と疑問を抱きます。

では実際に、こうしたマンション敷地内の無断駐車は、法的にどのような問題があるのでしょうか。また管理側による「ナンバー掲示」や「張り紙」は、法的に問題ないのでしょうか。Authense法律事務所の松井華恵さんに、話を聞きました。

無断駐車は所有者や管理側の権利を妨げる行為といえる

――マンション敷地内の空きスペースに、住民以外の人が繰り返し車を停める行為には、法的な問題があるのでしょうか。

法的な問題があります。「少しだけ」「空いていたから」という理由であっても、許可なく他人の土地を利用することは認められません。マンション敷地内の空きスペースが管理対象である以上、無断駐車は所有者や管理側の権利を妨げる行為といえます。

状況によっては、駐車の中止や損害賠償を求められる可能性もあります。

――管理会社や管理組合は、無断駐車に対して、どこまで対応できるのでしょうか。また、警察は介入してくれるのでしょうか。

管理会社や管理組合は、写真撮影や日時の記録、警告文の掲示などを行い、無断駐車の証拠を残しながら段階的に対応するのが一般的です。それでも改善されない場合は、損害賠償請求や駐車の差し止めなど、法的な手段を検討することになります。

一方、私有地内の無断駐車は民事上の問題とされることが多く、警察がただちに車を移動させたり、対応したりするケースは多くありません。

――管理側が、無断駐車の車に張り紙をしたり、マンション内に車のナンバーを掲示したりする行為に、法的問題はないのでしょうか。

張り紙による注意は比較的認められやすいものの、方法には配慮が必要です。例えば、ワイパーに警告文をはさむ程度であれば問題になりにくい一方、強い粘着で警告文を車体に貼り付けるなど、車体を傷つけるような行為は、逆に損害賠償を請求されるおそれがあるため、避けなければなりません。

また、ナンバーだけでただちに個人情報になるわけではありませんが、マンション内では所有者が推測されることもあります。そのため、ナンバーを大きく掲示するより、「無断駐車車両があります」など必要最小限の表示にとどめる方が望ましいでしょう。

◆松井 華恵(まつい・はなえ) 弁護士/Authense法律事務所
第二東京弁護士会所属。慶應義塾大学法学部法律学科卒業、同大学院法務研究科修了。企業法務や不動産法務を中心に、労働問題や離婚・相続など幅広い分野を扱う。相談者との対話を大切にし、不安や悩みに丁寧に耳を傾けながら最善の解決策を提案。法的トラブルの解決はもちろん、未然に防ぐための調査やリサーチにも力を入れており、「些細なことでも気軽に相談できる弁護士」を目指している。

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