伸びすぎた水耕栽培のアボカドの茎を、くるりと1回転させて輪の形に――。そんな写真がXで注目を集めています。投稿したのはinoriさん(@kusabanaasobi)。パンの袋の口を留めるリボンタイで茎を留めると、次の日には芽が上を向き、2日で葉もすべて上を向いたといいます。
育てているのは、食べた後のアボカドの種です。inoriさんはもともと、アボカドの種を木彫りのように包丁で彫って工作を楽しんでおり、すぐに芽が出そうな種などは水耕栽培に回しているそうです。芽が出ると茎はぐんぐん伸び、背が高くなりすぎるのが悩みでした。
そこで試しに茎を曲げてみると、種を彫るときと同じような柔軟性があり、そのまま1回転できたとのこと。リボンタイで留めて輪の形に整えました。輪になった茎からは、新しい芽も伸びています。
1回転させた直後は葉が裏を向いてしまったそうですが、次の日には向きが直り、芽も上を向いていたとのことです。
この投稿には、「アボカドの茎がこんなふうに曲がるとは思わなかった」「植物の生命力を感じる」「食べた後の種でここまで楽しめるのが面白い」「すてき」「育ててみたい」など、驚きや称賛の声が寄せられました。
inoriさんは、アボカド栽培の魅力を「大きな種から大きく美しい葉が育つところ」「成長や反応の速さ」と話します。1回転のあと、葉が翌日には自ら向きを直した出来事も、その速さを実感した場面だったそうです。
現在は2回転目を観察中とのこと。どの位置の芽が伸びるのか、水耕栽培でどこまで育てられるのかを見ているそうです。葉の元気がなくなるなど限界を感じたら、土に植え替える予定だといいます。
育てるだけじゃない!種を余すことなく楽しみ尽くす!
inoriさんが楽しむのは、育てることだけではありません。食べた後のアボカドの種は、彫れば小さなアート作品にも生まれ変わります。
これまでに、包丁や彫刻刀でミニチュアのお鍋や食器、パン、チーズなどを制作。乾くと少し縮んでカチカチになり、無着色のまま、古いものは白っぽく色を変えていくそうです。
丸いアボカドは種が大きいと聞いて購入したときには、その大きさを生かして種でいすを作りました。
種が乾燥して割れる性質を逆手に取り、割れた面を背もたれに。うさぎとクマの耳をつけて、絵本『どうぞのいす』の世界観が感じられる一脚に仕上げたといいます。
最近は、家にあった小さな木彫りをお手本にブタを彫り、木の皮や小枝、ツバキの実の殻を車輪にした荷車に載せて“ドナドナごっこ”も楽しんでいるそうです。荷車に敷いた藁(わら)は、トウモロコシのヒゲでできています。
アボカド以外にも、さまざまな植物で小さなアートを作るinoriさん。こうした草花あそびの魅力を「材料を買わなくても、その日目に留まった植物で自由に遊べるところ」と語ります。
「人工的な素材より繊細で美しく、失敗しても土に返せる」とも話し、イチョウの落ち葉で作った蝶や、ネコジャラシのウサギなども手がけてきました。2026年3月には、草花あそびで植物と仲良くなれる図鑑『散歩が楽しくなる 身近な植物図鑑』も出版したそうです。
食べ終えたアボカドの種から始まる小さな楽しみ。育てても、彫っても、身近な植物との遊び方は尽きないようです。