現代社会において、重要なインフラとなっている携帯電話ですが、利用停止や強制解約に直面した際、どのような対応を取る人が多いのでしょうか。株式会社アーラリンク(東京都豊島区)が運営する通信困窮者支援事業『誰でもスマホ』が実施した調査によると、約半数が「誰にも相談できなかった」と回答したことがわかりました。
調査は、一定期間携帯電話を持てなかった経験がある全国の男女604人を対象として、2026年2月~3月の期間にインターネットで実施されました。
スマホの利用停止や強制解約の瀬戸際に立たされた際に「誰にも相談できなかった」とした人は全体の半数以上にのぼる519人となりました。
通信を失えば、仕事探しの際の採用連絡や、行政の支援窓口へのアクセスも物理的に断たれる状況が生じます。社会的なダメージを受けることが分かっていながらも、声を上げられない層が多く存在することがわかりました。
「相談できなかった理由」としては、「恥ずかしくて言えなかった」(170人)が最も多く、次いで「心配をかけたくなかった」(131人)、「どうしていいか分からずパニックになった」(128人)が続き、金銭的な困窮や支払いの滞納を社会的な「恥」と捉え、すべてを自分一人で抱え込もうとする意識が強く働いていることがうかがえます。
このような心理的ハードルが相談の機会を遠ざけ、自ら退路を断つように孤立へと向かってしまう要因となっていることが示唆されました。
「誰にも相談できなかった」とした人の年齢層を見ると、「50代」(224人)が最も多く、「二度と連絡を取れない知人が出来てしまったことは、自分のせいとはいえ、本当につらい」「電話番号が変わり、友人から信用されなくなった」「LINEが消えてしまったので、LINEでやり取りしていた方々と縁が切れてしまった」などの声が寄せられました。
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調査を実施した同社は、「支援を求めることへの心理的ハードルは高く、自尊心が壁となることで、周囲に打ち明けられないまま状況が悪化していくケースは少なくない。その結果、SOSは気づかれないまま進行し、気づいたときには社会的な繋がりが失われた状態になってしまう」と指摘。
そのうえで「こうした『見えない孤立』は、個人の問題にとどまらず、現代社会が抱える構造的な課題の一つと言える。誰にも知られないまま深刻化していくこの連鎖に、いま改めて社会全体で目を向ける必要がある」と述べています。