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解体現場で見つかった4匹の子猫 取り壊し直前に保護「元気に育てようね」ミルクボランティア集い命つなぐ

渡辺 晴子 渡辺 晴子

宮城県登米市の解体予定の家で見つかった4匹の子猫たち。その小さな命は、作業員や地域の人たち、そして保護主の行動によってつながりました。しかし、その後の懸命なケアにもかかわらず、1匹は虹の橋を渡ったといいます。

Instagramアカウント「@hankiseki.shion_powerstone」を運営するAki Abeさんが、解体現場で保護した子猫たちについて投稿。亡くなった子への思いや、残された子猫たちを支える人々の温かな輪に、多くの反響が寄せられています。

娘からの連絡で現場へ そこには小さな箱に入った子猫たちが

子猫たちとの出会いは、解体現場で見つかった子猫についてのSNS投稿を娘さんが見つけ、Akiさんに知らせたことがきっかけでした。投稿によると、解体作業中に子猫が見つかり、作業員が藁(わら)を敷いた箱に移して安全な場所に置いていたといいます。

「解体現場で藁を敷いた箱に移してくれた方は次の現場へ行かれていました。その時は母猫らしき姿もあったそうです」

Akiさんは当初、作業員や関係者らが保護しているものと思っていたそうです。しかし翌日、娘さんから「子猫たちはまだ現場にいるらしい」と聞きました。さらに翌々日には家屋の取り壊しが予定されていることを知り、このままでは子猫たちが危険な状況になる可能性があると考えたといいます。

「母猫ちゃんが子猫を別の場所へ移している可能性も高いけれど、とりあえず行ってみようと思いました」

娘さんとともに現場へ向かうと、そこには子猫たちが小さな箱の中に残されていたといいます。母猫の姿は見当たらず、その後も確認できなかったそうです。

「現場に着いたら、そのまま箱の中に入っていました。生後10日くらいだったと思います」

子猫たちは作業員が用意してくれた箱の中で身を寄せ合っており、Akiさんはそのまま保護することを決めました。

元気だったキジトラの子 突然の体調悪化

保護後、4匹の子猫たちはミルクを飲みながら成長していきました。しかし、そのうちの1匹だったキジトラの子は、突然体調を崩してしまいます。

「とても元気な子でした。ただ、体は少し小さい子でした」

ところが急変し、病院でできる処置にも限りがあったといいます。

「この子の生命力にかけるしかない状態でした」

懸命な看病もむなしく、キジトラの子は虹の橋を渡りました。

「きちんと火葬、埋葬させていただきました」

投稿には「母猫さんもつらい別れだったろう」「助けてくださりありがとうございます」「感謝しかありません」といった声が寄せられています。

地域の支えで続く子育て ミルクボランティアも

現在、Akiさんはお店(宮城県多賀城市)を営みながら子猫たちを育てています。子猫たちは毎朝一緒に出勤し、授乳の時間に合わせて友人や地域の人たちがミルクボランティアとして駆け付けてくれるそうです。

「猫好きの方々からミルクの支援やタオル、ご飯などもいただいています」

キジトラの子を亡くした悲しみが残る中、支援者たちはこんな言葉を掛けてくれたといいます。

「この子たち3匹は元気に育てようねって」

投稿には、ミルクや首輪、タオルなどの支援物資が届けられた様子も紹介されており、多くの人が子猫たちの成長を見守っています。

名前に込めた地域への思い

現在元気に過ごしている子猫たちの名前には、保護された場所などの記憶が込められていました。

白猫の「トントン」とシャムMIXの「マイマイ」は、子猫たちが見つかった登米市の地名から名付けられたもの。「登」からトントン、「米」からマイマイと名付けたそうです。

一方、キジトラの「タンタン」は、Akiさんの地元である多賀城市の「多」に由来しています。

Akiさんは「単純ですが」と笑いますが、子猫たちとの出会いや、命をつないだ場所の記憶を残したいという思いが込められた名前となっています。

現在、子猫たちの里親はすでに決定しており、キャンセル待ちも出ているとのこと。解体現場で見つかった小さな命は、多くの人の優しさによって未来へとつながろうとしています。

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