SNS上で「まだ5月なのに蚊に刺された!」といった困惑の声が目立ち始めている。
本来であれば真夏のイメージが強い蚊だが、温暖化の影響で出現時期や活動の勢いに違いが出てきているのではないだろうか。虫ケア用品大手「アース製薬」赤穂研究部の有吉立(ありよし・りつ)さんに、今年の蚊の発生予想と、最新の傾向と対策を聞いた。
――5月の段階で「もう蚊が出ている」という投稿が増えているのは、やはり温暖化の影響でしょうか。
有吉:はい。ただ、実は近年の酷暑では、夏は蚊にとっても暑すぎて活動が鈍る傾向があるんです。その分、過ごしやすい5月と、9〜10月に活動のピークが分散してやってくる現象が起きています。また、主に屋外で活動する「ヒトスジシマカ(ヤブカ)」の生息域は北上を続けており、1950年頃は北関東が北限でしたが、近年では青森県でも定着が確認されています。
――対策は、いつごろまで続ける必要があるのでしょうか。
有吉:目安として、11月ごろまでは確実に対策が必要です。特に秋のメスは、冬を越すための卵を産むため、非常に貪欲に血を吸いにくるので「秋の蚊はしつこい」と言われるほどです。家の中で刺してくるアカイエカなどは、成虫のまま押し入れや下駄箱などで越冬するため、実質的には「ほぼ年中」の意識が必要ですね。
――刺されにくい「服装」は?
有吉:肌の露出を避けるのは基本ですが、実は「色」も重要。蚊は色のコントラストで物体を識別しています。黒い服はもちろん、「白黒のボーダー柄」などは黒一色の服よりも刺されやすくなります。対策は、白っぽい明るい単色の服を選ぶのが効果的です。
――虫よけスプレーを効果的に使うポイントは?
有吉:「手でムラなく塗り広げること」が最重要です。スプレーしただけではどうしても塗りムラができ、蚊はその隙間を狙ってきます。虫よけ成分が蚊の感覚器官を混乱させ、人間を「透明人間」のように認識させる仕組みなので、肌全体に完璧に塗り広げることが最大の防御になります。
――蚊を発生させないために注意することは?
有吉:今から家の周囲の水たまりをなくしましょう。植木鉢の受け皿や雨どいの掃除など、わずかな水を断つことが、蚊を元から断つことに繋がります。
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SNSでは「今年初蚊刺され!」「蚊には好かれたくない!」「顔ばかり5か所さされてボコボコで泣きたい」などの声が見られた。快適な夏を過ごすための戦いは、もう始まっている。プロのアドバイスを参考に、自分と家族の身を守る「令和の蚊対策」を、今すぐ実践したい。