年収500万円以上でも「将来の経済的不安を感じる」人が約7割――そんな調査結果が、不動産の企画・開発・販売・管理を手掛ける株式会社トーシンパートナーズ(東京都武蔵野市)による「ファイナンシャル・ウェルビーイング(経済的な安心・心のゆとり)」に関する意識・実態調査でわかりました。
調査は、年収500万円以上ある全国の30〜50代の有職男女1000人を対象として、2026年3月にインターネットで実施されました。
はじめに、「将来の経済的不安」について尋ねたところ、「不安を感じる」(やや感じる41.8%、強く感じる31.5%)とした人は約7割に達しました。
「不安の最大要因」としては、「将来に必要な金額が分からない(見通しが立たない)」(29.2%)が最も多く、「収入面の不安(収入が増えない/雇用が不安定)」(19.6%)を上回り、単に収入の増減への懸念だけでなく、「何にいくら必要で、どう備えるべきかが見えないこと」によって強まっている実態がうかがえる結果となりました。
また、将来必要となるお金のうち、「特に把握できていない領域」については、「老後に必要なお金」(65.0%)、「医療・介護にかかるお金/教育費」(42.6%)、「物価・金利の変化でどれだけ増えるか」(37.7%)といった回答が上位に並びました。
さらに、「将来の見通しが立たない理由」を聞いたところ、「何から始めればよいか分からない」(41.7%)が最も多く、「必要な情報が分からない・調べ方が分からない」(35.6%)、「計算・整理が難しい・面倒」(33.0%)といった回答も挙がり、将来の経済的不安は備えに向けた入り口で止まりやすい構造になっていることが明らかになりました。
将来の見通しが立たない背景を調べたところ、「将来の視界不良タイプ」(38.6%)、「家計の収支迷子タイプ」(23.4%)、「先延ばしタイプ」(21.6%)、「疑心暗鬼タイプ」(16.4%)の4つに分けられることが判明。
この結果から将来の経済的不安の背景には、「将来に何がどれだけ必要か」を描けていないことが影響している一方で、家計の現在地把握や備えの設計などによって不安が強まっている層も一定数いることが明らかになりました。
そこで、「将来のお金に関する現在地」を調べたところ、「不安を感じているが行動していない」(28.9%)が最多となったのに対し、「具体行動に着手している」(22.0%)は約2割にとどまりました。
また、「次のステップへ進めない理由」としては、「何から始めればよいか分からない」(26.4%)、「次に何をすればよいか分からない」(24.0%)、「どれを選べばよいか決められない」(21.0%)が上位に挙がり、着手の一歩で止まっている実態が浮き彫りになりました。
次に、「ファイナンシャル・ウェルビーイング度が高い人が実行している行動」を調べたところ、「将来必要額の見積り」(33.6%)、「生活防衛資金の設定」(30.1%)、「資産形成のルール化」(29.0%)が上位に。
さらに、ファイナンシャル・ウェルビーイング度が高い層のうち、家計の見直しを行っている人に対して、「見直し後の変化」を尋ねたところ、「意思決定が早くなった」(36.6%)、「使えるお金の感覚が掴めた」(36.1%)、「将来の選択肢が増えた」(30.1%)が上位に挙がり、ファイナンシャル・ウェルビーイング度が高い人ほど、将来に必要なお金を見積もり、見通しを立てていることが分かりました。
また、ファイナンシャル・ウェルビーイング度が高い人の「資産形成における判断軸」については、「価値が下がりにくい」(64.8%)、「管理の手間が少ない」(64.1%)、「税負担が軽くなりやすい」(61.4%)といったことを重視していることが明らかとなりました。
なお、「将来価値が残る資産」を意識して「不動産投資を選択肢に入れている」とした人は13.5%、「すでに不動産投資をしている」は5.4%、「意識していないが不動産投資に関心がある」は14.7%となっており、約3割が不動産投資を資産形成の選択肢として前向きに捉えていることが明らかになりました。
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【出典】
▽トーシンパートナーズ調べ