犬は「匂い」「音」「行動や表情」から状況を理解
「犬に言葉で伝える」ことに違和感を覚える人もいるかもしれないが、犬は1万年以上前から人間と暮らしてきた歴史を持つ動物。
人間が話す単語を平均で200語以上覚えることが可能で、1000以上の単語を理解する犬も存在する。
また、epiさんは犬の行動を制限してストレスを与えるのではなく、「赤ちゃん」側の安全をキープする対策を選択。
さらに、「匂い」や「音」、「人間の行動や表情」から膨大な情報を取得出来る犬の特性を踏まえ、妊娠中から愛犬に「お腹にいる命は大切なもの」と伝えていたepiさんの行動は、犬の習性や愛犬の性格をきちんと理解している飼い主だからこそ出来た対策と言える。
「当時赤ちゃんだった息子を見守ってくれた先代犬のハクが病気で他界してしまった後、息子が4歳になった時にコタローというオスの柴犬を迎えました。息子がしっかりし始めた時期だったこと、また、生まれた時から犬と暮らしてきたこともあり、その際は特別な対策は必要なく、基本的にフリーで過ごすことが出来ました」(epiさん)
「柴犬らしさ」を尊重できますか?
つねに人間の側で甘えたい愛玩犬や洋犬と異なり、番犬や猟犬として活躍したルーツを持つ柴犬は、繊細で気難しく、扱いが難しいと言われる。
だが、そもそもの問題は「人間側」にあるのではないか、とepiさんは言う。
「多くの柴犬が飼育放棄されている現状には私も胸を痛めています。個人的には、『柴犬が特別に難しい犬種』とは思っていません。それよりも人間側が、『犬種の特性を理解せずに迎えてしまうこと』が問題だと感じています。
柴犬は自立心が高く、自分の意思をはっきり示す犬種です。そのため、人間側の対応に一貫性がないと、不信感につながりやすい傾向があります。
また、吠える・唸る・噛むといった犬の行動の前には、必ずサインがあります。それを見逃した結果、問題行動に発展してしまうケースも少なくありません。柴犬は表情や仕草で豊かに感情を伝えてくれる犬種です。そのコミュニケーションを『怖い』と感じるか、『理解するためのチャンス』と捉えるかで関係性は大きく変わります。
⚫︎常に抱っこしたい
⚫︎どんな犬とも仲良くしてほしい
⚫︎吠えたり噛んだりするのはNG
このような価値観を持つ方には、柴犬は向かない場合もあるかもしれません。見た目の可愛らしさだけでなく、『柴犬らしさ』そのものを受け入れられるかどうかが大切なのではないでしょうか」(epiさん)
犬を「迎えない」という選択肢も愛情
柴犬に限らず、「まずは、自分がどんなドッグライフを望んでいるのかを整理し、それが本当にその犬種に合っているのか? 問題行動や思い通りにならない部分も含めて、向き合う覚悟があるかどうか?を考えていただきたいです」と、epiさん。
「それが難しいのであれば、『迎えない』という選択もまた、犬に対する愛情だと思います。犬は人を癒すための存在でも、子どものための道具でもありません。『幸せにしてほしい』ではなく、『幸せにしてあげたい』と思えるかどうかだと思っています。
また、医療費や生活費など現実的な負担についても、しっかりと考えておく必要があります。どれだけ準備をしていても想定外は起こります。準備し過ぎることはないと感じています」(epiさん)
犬のしつけや行動で悩んだ際は、かかりつけの獣医師や信頼出来るドッグトレーナーなどに相談するのも手段のひとつだ。