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自転車に乗って、スマホで道を確認していたら……友だちに「反則金を取られるよ」と言われ、本当ですか? 4月導入の反則金制度に注意を【弁護士が解説】

長澤 芳子 長澤 芳子

Aさんは、通勤や外出に自転車を利用しています。ある日、イヤホンで音楽を聴きながらスマートフォンのナビを確認しつつ、歩道を走って友人との待ち合わせ場所へ向かいました。すると、待ち合わせ場所にいた友人に、「4月から法律が変わって、反則金とられるらしいよ」といわれました。Aさんは法律改正について知らなかったため、驚いてしまいます。

自転車は身近な移動手段ですが、交通ルールについては十分理解されていない部分もあります。Aさんのようなケースは違反の対象なのでしょうか。青切符制度の導入で自転車利用者が知っておくべきポイントについて、Authense法律事務所の武富俊さんに話を聞きました。

Aさんのケースは違反と評価される可能性が高い

ーAさんのケースは、法律上問題になる可能性はあるのでしょうか?

はい、法律上問題になる可能性があります。道路交通法では、自転車運転中のスマートフォンの通話や、画面の注視が禁止されています(法第71条第5号の5)。また、イヤホンをつけて周りの音が聞こえない状態での運転も禁止されています(法第71条第6号)。したがって、音楽を聴きながらスマートフォンのナビを確認していたAさんのケースは、これらの規定に違反していると評価される可能性が高いです。

また、自転車は「軽車両」であるため車道通行が原則(法第17条第1項)ですが、例外的に歩道通行が認められる場合があります。

たとえば、車道または交通の状況に照らして、自転車の通行の安全を確保するため、自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるときや、道路標識・道路標示で歩道を通行することができるとされているときです。その他にも、13歳未満もしくは70歳以上の方や、一定の身体障害を有する方が運転する場合も歩道通行が認められます。

ーもしAさんの行為が交通違反に該当する場合、青切符制度ではどの程度の反則金が科される可能性があるのでしょうか?

スマートフォンの注視は12000円、イヤホンを付けて周りの音が聞こえない状態での走行は公安委員会遵守事項違反として5000円、それぞれ反則金が課される可能性があります。

また、歩道を走行していることが許される場合であったとしても、例えば徐行をしていなかったり、歩行者の進行を妨げているのに一時停止をしなかったりした場合には、歩道徐行等義務違反として3000円の反則金がかかる可能性があります。

ーそもそも「青切符制度」とはどのような制度なのでしょうか?

青切符制度とは、警察が検挙した一定の類型の違反について、反則金の支払いをすれば刑事手続きに移行せず終了するという手続きです。これまでは、検挙された自転車の違反について全て刑事手続きの枠内で処理されてきましたが、2026年4月から自転車の違反も対象となりました。

ーAさんのケース以外に、自転車の交通違反として、具体的にどのような行為が反則金の対象になるのでしょうか?

よくあるケースとしては、路側帯を歩行者の通行を妨げる速度や方法で走行する行為や、横断歩道を渡る歩行者の進行を妨げる行為が挙げられます。また、雨の日に傘を差しながらの運転や、2台での並走、信号無視や一時停止違反、踏切での不停止なども対象となります。その他に、2人乗りや無灯火での運転も反則金の対象となるため注意が必要です。

ー自転車利用者が日常生活で特に気をつけるべき交通ルールやポイントがあれば教えてください。

歩道や路側帯を通行する場合は例外であるということを念頭に、とにかく常に「歩行者優先」という意識を持つことが重要だと思います。法の規定をよくみるとわかるのですが、路側帯や歩道の通行や横断歩道がある場所の通行などで、「歩行者の通行を妨げるかどうか」が、違法と評価されるかどうかの判断のポイントになる局面がとても多いためです。

また、右側通行であることや、信号や交差点の通行方法を守る、「ながら運転」をしない、警報機の鳴っている踏切に入らないなど、自転車は「車両」であるという前提に立ち、これまで以上に道路交通法の規定を守る意識が大切です。

◆武富 俊(たけとみ・しゅん) 弁護士/Authense法律事務所
不動産法務(建物明渡し)を中心に多くの実績を有し、交通事故案件では後遺障害の異議申立てやADR(裁判外紛争解決手続)・訴訟にも多数対応。豊富な実務経験に培われた交渉力と、クライアントとのきめ細かな対話を通じて、最適な解決を目指す。
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