大阪・関西万博でセルビア共和国のパビリオンにあった植物が、京都府木津川市内の市役所と木津幼稚園で再利用されている。植栽を手がけた会社の関係者と木津川市との縁から寄付が実現。「万博に来たくても来られなかった人にも雰囲気を感じてもらいたい」としている。
セルビア館は「浮遊する森」というコンセプトで、高さ15メートルほどの建物だった。花壇のほか、壁面に覆うように草木が植えられていた。植栽の配置や維持管理は造園業の「MIRAI(ミライ)」(奈良県斑鳩町)が担った。
万博閉幕後に草木は廃棄される予定だったが、同館関係者から寄付の相談があり、同社が受け入れ先を検討。斑鳩町の児童養護施設などに無償で移植した。
木津川市では、同社専務の新裕さん(46)が、長男の通う木津幼稚園に受け入れを提案。昨年11月に、保管していた植物約150株を園正面の花壇に植えた。園を通じて市にも提案し、1月上旬には市役所の庁舎南東にある銘板周辺に、アベリアやアオキなどの草木や花10種類計約100株を移植した。これまで銘板の周りは芝生が広がっており、よりにぎやかな光景になった。
社長の黒田由加理さん(42)は「幼稚園では目を輝かせる子もいて、寄付してよかったと思った。今後も大事にしてもらって、次に日本で万博が開催されるまで植物が残ってくれればうれしい」と話す。