働き方の多様化が進む中、すっかり定着した在宅ワーク。一方で、自宅の間取りや家族との生活環境などにより、生活空間と仕事空間の境界が曖昧になる人が増えているといいます。コワーキングスペース・レンタルオフィスの『BIZcomfort』を運営する株式会社WOOC(東京都品川区)が実施した「在宅ワーク環境の調査」によると、約4割が専用の仕事部屋があっても「自宅では集中できない」と感じていることがわかりました。では、集中するための工夫をしても解決できない課題とはどのようなことなのでしょうか。
調査は、週1日以上自宅で仕事をする・した経験のある全国の20~50代のビジネスパーソン300人を対象として、2026年2月にインターネットで実施されました。
まず、「自宅に専用の仕事部屋の有無」を聞いたところ、「ある」は43.7%、「ない」は56.3%という結果になりました。
「自宅では仕事に集中できない」と答えた割合を仕事部屋の有無別で見ると、仕事部屋を持たない人(24.8%)と比べて、仕事部屋を持つ人(39.7%)のほうが多くなり、物理的な環境整備だけでは解消されない課題があることが浮き彫りになりました。
なお、「自宅で仕事をすることが多い場所」については、「リビング」(44.3%)が最も多く、次いで「専用の仕事部屋・書斎」(31.7%)、「寝室」(25.7%)が続き、生活空間と仕事空間が同一である人が多いことがうかがえました。
次に、「自宅で仕事の際、集中するための工夫」を教えてもらったところ、「仕事用のデスク・椅子の購入」(83人)、「専用の作業スペースの確保」(72人)、「決まった時間に始業・終業する」(57人)が上位と挙がり、デスクや椅子といった物理的な環境整備から、時間管理や音環境の工夫まで、多くの在宅ワーカーが集中環境づくりに取り組んでいることが判明。
その一方で、「工夫をしても解決できていない自宅特有の課題」としては、「生活音(家族の声・ペット・家電音など)」(94人)、「専用スペースを物理的に確保できない」(46人)、「オンオフの切り替えができない」(43人)が上位となりました。
この結果について同社は、「リビングは生活動線の中心であることから、『生活音』といった物理的課題に加え、『オンオフの切り替えができない』という心理的課題にもつながっていると考えられる」と分析しています。
そこで、「自宅以外の作業環境を利用した経験」を尋ねたところ、「月1~2回程度利用」(23.3%)や「週1回以上利用」(11.0%)、「過去に利用」(12.7%)など、半数近くに利用経験があることがわかりました。
また、「自宅以外で仕事をする最大の理由」としては、「オンオフを切り替えたい」(32.6%)、「静かな環境が必要」(24.1%)、「家族に気を遣わなくて済む」(20.6%)が上位に挙がり、自宅では解決できない課題を、外部環境で解決しようとしている実態も明らかになりました。