仕事場で接する人のなかで「あの人いつもイライラしていて話しかけづらい」と感じる人を見かけたことは誰しも1度はあるでしょう。このような「フキハラをする側」の目線で描いた『不機嫌ハラスメント』(作:まるいがんもさん)が、SNSで話題となっています。
物語の舞台は、とある会社。営業部の柔木美和(やわらぎ・みわ)は、仕事の相談をしようとマーケティング部をちらりと見ます。すると係長の苛田(いらた)が目に入りました。
険しい表情でパソコンに向かう苛田からは、どこかイライラした空気が漂っています。思わず「やっぱ今はやめとこか…」と感じた柔木は、別の人に相談することにしました。
そんな苛田は人事部の渋川と部長に会議室へ呼び出されます。そこで告げられたのは、「不機嫌ハラスメントを受けている」という声が人事部に複数寄せられているという事実でした。
しかし苛田本人にはまったく心当たりがありません。「私は普通に仕事をしているだけですよ!」と困惑しますが、部長からも注意を受けてしまいます。それでも苛田は内心納得できません。
そんな中、苛田が部下の鴨田に案件の進捗を確認すると、作業が遅れていることが発覚しました。なぜ相談しなかったのかと問う苛田に、鴨田は覚悟を決めた表情で「相談しようにもできないじゃないですか。苛田さん、いっつも話しかけるなオーラ出してるし」「機嫌悪い人がいると楽しく仕事できないんですよ!」と言い放ちます。
その日の帰り、居酒屋で食事をしていた苛田は、注文を間違えてしまった若い店員に対し、明るい口調で注意する店主の姿を目にします。思わず苛田が「怒ったりすることないの?」と尋ねると、店主は「人として間違ったことやってなけりゃ、別に怒ることはない」と答えました。
さらに店主は、それは若い店員のためでもあり、自分自身が楽しく働くためでもあると語ります。その言葉を聞いた苛田は、自分のこれまでを振り返るのでした。
翌朝の朝礼、苛田はマーケティング部のメンバーの前で、これまでの態度を謝罪し深く頭を下げました。その姿を見た同僚は笑顔で「これからもよろしくお願いします」と声をかけます。離れた場所にいた柔木と同僚の真締真一(まじめ・しんいち)は、「なんか楽しそうやなぁ…」とほほ笑みながらマーケティング部の様子を見守るのでした。
同作を含めた漫画『真面目なマジメな真締くん』は東洋経済オンラインにて連載中です。
読者からは、「これなかなか謝れないよ…凄いと思う」や「自分も昔やってしまっていた」などの声があがっています。そこで、作者のまるいがんもさんに同作について話を聞きました
若い頃の僕がよく話しかけづらいな、とか思っていたんです
―同作を漫画として描こうと思われたきっかけがあれば教えてください。
自分がいわゆる中堅社員と呼ばれる年代になった時に常日頃、機嫌よく仕事をすることの大切さのことをよく思っていました。最近はあまり感じませんが、まだハラスメントの言葉も浸透していないくらいの時期は年配の方で意味なくデフォルトで機嫌が悪い人はたまにいましたね。
若い頃の僕がよく話しかけづらいな、とか思っていたんです。そして今、自分が歳を取って自分が若い頃に思ってたように機嫌が悪い人にならないようにしよう、気をつけようと思ったのがきっかけです。
―ご自身が日頃から意識されていること等あれば教えてください。
もちろん日々の仕事で嫌なことやストレスなことはたくさん起こります。もちろんその時はモヤモヤしていたり機嫌が悪くなっています。でもそれを全く関係ない人やミーティングでは出さないように気をつけてますね。
ただ、仲良い人には愚痴ったり話を聞いてもらったりはします。
―この作品を通して、読者の方にどのようなことを感じてもらえたら嬉しいですか。
そうですね。じつは特に作者側からはこう思ってほしいなどという想いはなかったりします。でも例えば自分の周りで機嫌悪い人がいると嫌ですよね。自分が嫌なことは人にしないということだけ頭の片隅にあると自分も周りも気分よく過ごせることが多くなると思います。
<まるいがんもさん関連情報>
▽東洋経済オンラインにて連載中『真面目なマジメな真締くん』
https://toyokeizai.net/category/comic-majimekun
▽電子書籍『真面目なマジメな真締くん』(Amazon)
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