tl_bnr_land

白濁したヘッドライトは車検に通らない? 「磨いてフィルムを貼る方法」で透明感復活 耐久性は約5年、従来のコーティングより長持ち

鈴木 博之 鈴木 博之

かつて車のヘッドライトのレンズはガラス製でしたが、複雑な形状にも加工しやすく、軽量で歩行者保護の観点でも優れていることから、今ではポリカーボネートという樹脂製が主流。しかし、ポリカーボネートは紫外線で劣化するという致命的な弱点があります。

そのため、レンズ表面にはハードコートと呼ばれる保護膜が施されていますが、紫外線とライト点灯時の熱などが積み重なることで、数年後には白濁や黄ばみが生じます。

レンズがクリアでないと光が乱反射し、必要な光量を確保できず、車検不適合になる可能性もあります。2024年8月から一部地域では、計測方法がハイビームからロービームへと変更され、2026年8月からは全国の地域も対象になります。つまり、ヘッドライトの劣化は見た目やライトが暗いというだけでなく、車検適合と安全性に関わります。

従来の磨いてコーティングは1~2年で再発するケースも

東京ビッグサイトで開催された「国際オートアフターマーケットEXPO2026」では、劣化したヘッドライトのレンズを研磨した後に、「ECHELONヘッドライトクリアシステム」という、紫外線を99.6%カットするフィルムを貼ることで透明度を長期間維持するという補修方法が紹介されていました。ブースの担当者によると、白濁してしまったヘッドライトレンズの補修として一般的なのは、レンズ表面を耐水ペーパーで磨いてからコーティング剤を塗る方法。カー用品店で専用キットも売られていますし、業者に頼むこともできます。ただ、一般的なコーティング剤は、紫外線への耐久性が十分ではないこともあり、施工して半年や1年で、また白濁や黄ばんできたというケースがあるといいます。

フィルムは190ミクロンの厚みがあり飛び石によるダメージも軽減

ブースでは、わかりやすいように紫外線により劣化して白濁したヘッドライトと、1000番と2000番の耐水ペーパーで研磨したあとに、フィルムを貼ったヘッドライトの3つが比較展示されていました。1000番で研磨したレンズは透明な状態が確認できました。さらに2000番で研磨した方はより高い透明さを取り戻していました。フィルムは無色透明で光の拡散が起きにくい作りになっているため、光量、光軸、配光、色温度に影響しない車検対応品であり、国産車、輸入車の2300車種以上に対応しているとのことです。

フィルムは190ミクロンと、カーラッピングと比べてもしっかりとした厚さがあるため、それがクッションとなり、高速道路で小石が飛んできても、レンズ本体へのダメージを防いでくれるといいます。「ヘッドライトのレンズに傷やヒビが入っていると車検で引っかかる事があります」とブース担当者。フィルム表面には特殊な防汚層があって、施工後は特別な手入れが不要で、雨のシミや虫の付着も防ぎ、撥水効果もあるとのこと。また、フィルムには自己修復機能があるため、傷がついても目立たないそうです。

ヘッドライト一式交換は片側10万〜20万円、フィルム施工は約3万円

現在の自動車のヘッドライトはレンズ単体での交換ができず、ユニット一式での交換となります。高級車や最新ミニバンでは片側10万〜20万円、左右合わせると40万円近くになるケースもあるそうです。

ブース担当者によると、このフィルムの施工費用は1台あたり約3万円で、耐久性は約5年。一度研磨してフィルムを貼れば、レンズ本体の劣化は進みにくいため、再度貼るときにはフィルムを剥がして新しいフィルムを貼るだけでも問題ないそうです。

施工方法は、スモークフィルムを貼るのと同じで、レンズ表面を研磨したあとに専用の施工液をスプレーして、ゴム製ヘラで空気や施工液を抜いたら完成。ただし、個人向けには販売していないため、ディーラーや整備工場で施工してもらう必要があります。

実際にバイクのヘッドライトレンズで試した

バイク用のフィルムは一般向けに販売されているため自分で施工可能です。フィルムはバイクの複雑な曲面にもフィットするため、ヘッドライトだけでなく、タンク、カウルなど、乗車時の擦り傷や走行中の飛び石からも防ぐ効果があるとされています。

レンズのハードコートが一部剥がれ、若干の曇りが出ていたバイクのヘッドライトで施工してみました。効果を比較するためレンズの下半分だけ2000番の耐水ペーパーで研磨。研磨後はレンズ表面がすりガラス状になりましたが、施工液をスプレーしてフィルムを貼り、気泡と施工液をゴム製ヘラで外側に押し出すと、フィルムを貼った部分だけは透明感が確認できる状態になりました。

ヘッドライトの白濁や黄ばみは、車検に通らないだけでなく、夜間走行時の視界を悪くします。対向車や歩行者からも、こちらの存在が認識されにくくなり、事故のリスクが高まります。そのため、ヘッドライトの状態を確認しておくことが望ましいでしょう。

▽エフイートレード株式会社
https://headlight.uniglobe-ppf.com/
https://www.echelon-motorcycle.com/(バイク用)

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース