一人暮らしをしている人は、帰り道に「怖い」と感じたことはありませんか。株式会社CHINTAIが運営する女性向け賃貸物件検索サイト「Woman.CHINTAI」のアンケートで、一人暮らし女性の7割以上が部屋探しの段階で防犯を意識している一方、実際に不安を感じやすいのは「オートロック」などの設備よりも、「夜道の暗さ」や「人通りの少なさ」といった帰宅時の環境でした。
アンケートは、全国で一人暮らし経験のある10代〜30代の女性560人を対象として、2026年1月にインターネットで実施しました。
部屋探し段階での防犯意識は高い しかし家賃との板挟みも
一人暮らしの部屋を探した際の防犯意識については、「意識していたが、他の条件を優先することもあった」(49.8%)と「最も重視していた条件」(21.6%)を合わせ、71.4%が防犯面を意識していました。防犯よりも家賃を優先した人は36.0%で、安心と費用のバランスに悩む実態も見えてきます。
防犯面で重視した設備・条件としては、「2階以上」(35.5%)が最多。次いで「オートロック」(23.3%)、「TVモニター付インターホン」(19.8%)でした。
不安の1位は設備ではなく「夜の帰り道」
一人暮らし中に実際に不安を感じた項目は、設備よりも帰宅環境が目立ちました。最多は「夜道(自宅までの暗さ/街灯の少なさ)」(42.3%)で、続いて「夜の人通りの少なさ」(30.9%)、「駅・バス停から家までの距離」(23.6%)でした。物件そのものよりも、家に帰り着くまでの道のりに、より不安を抱える女性が多いようです。
日常に潜む「ヒヤッとした瞬間」
「ヒヤッとした体験」を聞いたところ、「鍵の閉め忘れに気づいて焦った」が22.7%で最も多く、「帰宅時、背後に誰かがついてきた気がした」(13.2%)、「深夜や不自然な時間帯にインターホンを鳴らされた」(12.3%)などが続きました。自由回答には、より具体的な体験が数多く寄せられています。
◆帰宅時の不安
・深夜の帰宅中に、不審な人物に後をつけられました。
・帰宅時にふと後ろを見ると、知らない人がずっと近くに立っていました。
・人通りの少ない道で、見知らぬ人にしつこく声をかけられたことがあります。
◆共用部・オートロックでの不安
・男性がオートロックを一緒に入ろうとしてきました。
・オートロック前に見慣れない男性が不自然に立っていました。
・深夜にインターホンを鳴らされ、怖くて出られませんでした。
◆住環境での不安
・隣の男性から「お話ししませんか?」という手紙をポストに入れられました。
・2階の窓から侵入されそうになり、不安を感じました。
・玄関付近で物音がして確認すると、のぞき穴の枠が緩められていました。
これらのコメントからは、「オートロックがあれば安心」とは言い切れない現実が伝わってきます。設備だけでは防ぎきれない、生活動線の中にこそリスクが潜んでいることがよくわかります。
住んでから気づく「盲点」とセルフ防犯の工夫
住み始めてから「想像より不安だった」と感じた点は、「夜道が思った以上に暗かった」(22.7%)が最多。また、「駅からのルートに人通りがなかった」(14.3%)、「オートロックが"誰でも入れる雰囲気"だった」(13.4%)なども上位に並び、部屋探しの段階では把握しきれなかった実態が浮かび上がっています。
日々の暮らしの中でのセルフ防犯行動も多く見られました。「洗濯物を外に干さない/干し方を工夫した」(25.4%)が最も多く、「イヤホンを外して周囲を確認しながら歩く」(16.6%)、「カーテンの色・柄を工夫した」(16.4%)などが続いています。また、「SNSで位置情報や生活パターンを出さない」(11.8%)といったオンライン上での対策も一定数見られ、防犯意識が暮らし全体に広がっていることがわかります。
経験者が伝える、防犯のリアルな声
「もっと確認すべきだった点」として最も多かったのは、「最寄り駅からの"夜の道"の明るさ/人通り」(21.1%)。次いで「近隣住民・入居者の雰囲気」(16.6%)、「オートロックの仕様や抜け道の有無」(14.8%)が続きます。
調査の最後には、一人暮らし経験者からのアドバイスも寄せられました。
・内見時は昼間だけでなく、夜の道の明るさや人通りも確認したほうがいいです。
・「2階以上なら安心」と過信するのは危険。
・足場があれば侵入される可能性もあります。
・ゴミ捨て場など共用部分がきれいに使われているかを見ると安心につながります。
・女性が住んでいるとわかるものは外に置かないようにしています。
こうした声からは、「防犯=設備」という思い込みを超えた、生活に根ざした知恵が伝わってきます。部屋選びの際には、昼間だけでなく夜間に現地を訪れ、駅から自宅までの道のりや周辺環境を実際に確認することが、安心な一人暮らしへの大切な一歩といえそうです。
【出典】株式会社CHINTAI
https://www.chintai.jp/