みなさんは、職場内に信頼・尊敬できる人はいますか。株式会社ドクタートラスト(東京都渋谷区)の研究機関『ストレスチェック研究所』が実施した「職場内における信頼できる人の有無とストレスに関する調査によると、約7人に1人が「職場に信頼・尊敬できる人はいない」と回答し、職場内の信頼関係が「仕事への熱意や前向きな姿勢」に大きく影響することがわかりました。
調査は、2024年度に同所が実施したストレスチェックサービスを利用した受検者16万8940人を対象として、2024年4月~2025年3月にインターネットで実施されました。
調査の結果、「職場内に信頼・尊敬できる人がいる」と答えた人は全体の85.3%、「いない」は14.7%という結果になりました。
続けて、「信頼・尊敬できる人の有無」と「高ストレス者率(※)」との関係を調べたところ、信頼・尊敬できる人が「1人いる」層の高ストレス者率は21.0%だったのに対して、「いない」層では34.0%と、13ptの差が見られ、信頼できる人が多い人ほど高ストレス者率が減少する傾向が見られました。
(※)高ストレス者率:ストレスの自覚症状が高い人およびストレスの自覚症状が一定程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポート状況が著しく悪いと判定された人
では、信頼・尊敬できる人の有無はどのような影響を及ぼしているのでしょうか。
職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」層と「いない」層の2つに分けて調べた結果、「仕事でエネルギーをもらうことで、自分の生活がさらに充実している」とした人は、信頼・尊敬できる人が「いる」層で37.4%、「いない」層では12.4%と25ptもの差が見られました。
同様に、「仕事をしていると、活力がみなぎるように感じる」と答えた割合を見ると、職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」層で41.6%、「いない」層では13.2%と28.4ptの差が見られました。
また、「活気がわいてくる」と答えた割合では、職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」層で35.2%、「いない」層では15.0%と20.2ptの差が見られ、「個人的な問題を相談したら、聞いてくれる」とした人では、職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」層で56.4%、「いない」層では15.1%と41.3ptもの差が見られました。
最後に、「生き生きする」と答えた割合は、職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」層で35.7%、「いない」層では15.7%と20ptの差と、すべての設問において20pt以上の差が見られ、職場内の信頼関係が仕事への熱意やワーク・エンゲイジメントに影響を及ぼす要因の一つであることが示唆されました。
これらの調査結果を踏まえて同所は、「厚生労働省の『雇用動向調査』によると、前職を辞めた理由の上位に『人間関係』が挙げられており、信頼関係の不足は離職リスクとも密接に関わっていると考えられる」と推察。
そのうえで、「こうした状況を改善するには、定期的なチームミーティングやワークショップの開催、上司や同僚との1対1の面談など、コミュニケーションを促す場を設けることで小さな信頼関係を積み重ねていくことが、従業員が安心して働き続けられる職場づくりにつながる」とコメントしています。