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「あ、俺、この子のパパなんだ…」病院で言われた一言に12万人が涙 路上の子猫を保護して知った“親の責任”と「猫中心の幸せな生活」

梨木 香奈 梨木 香奈

「(俺、パパなんだ……)」

昨年夏、一匹の子猫を保護したXユーザー・さばりんご。さん(@sabaringoo)。 動物病院で看護師が子猫に放った「大丈夫だよ、隣にパパもいるからね」という言葉。その時、胸に去来した新鮮な驚きと自覚を綴った投稿は、12万件を超える“いいね”を集め、多くの人の心を揺さぶりました。

保護されたのは、黒猫の女の子「しずく」ちゃん。当時、推定1歳。 ふたりの人生(猫生)を劇的に変えた、運命の出会いとはどのようなものだったのでしょうか。

足元へ寄ってきた小さな命

静かな住宅街で運命の歯車が回りだしたのは、2025年7月末のことでした。自宅のすぐ前で、飼い主さんは1匹の子猫と鉢合わせします。野良猫であれば逃げ出すのが常ですが、その子は意外な行動に出ました。

「こちらがしゃがみこむと、逃げるかと思いきや足元に寄ってくる。第一印象は、初対面の人間にこんなに懐いてくる猫がいるのか、という驚きでした」

その愛くるしい瞳と、食べ物を求めて鳴く姿に突き動かされ、人生で初めて野良猫にご飯をあげることに。しかし、一度手を差し伸べると、単なる「通りすがり」ではいられなくなりました。

「この子が命の危険と隣り合わせの生活を送っていること、車にはねられてしまう嫌な未来などが頭によぎり、どうにも離れなくなって…もしもこのまま自宅周辺にいるようだったら責任を持って保護しようと考えました」

それから約1カ月。玄関を開けるたびに車の陰から姿を見せるようになった子猫との距離を慎重に縮め、地域猫団体から借りた捕獲機で見事保護。その瞬間、子猫は「しずく」という名前を授かり、新たな猫生を歩むことになったのです。

一人暮らしから“小さな家族”との生活へ

外での生活が長かったにもかかわらず、しずくちゃんは驚くべき適応能力を見せました。保護当日にも関わらず、これまでずっとそうだったかのように落ち着いて過ごしてくれたのです。その賢さは、飼い主さんを驚かせました。

「僕に対する警戒心も特になく、ご飯は食べるし水は飲む、トイレまで普通に使っていて驚きました。人間と暮らしていたわけでもないのに、やたらに賢い子だなぁと感じました。お世話面で苦労したことは何もなく、強いて言えば、段ボールを噛みちぎって散らかしたがる、コードを噛みたがるというイタズラ好きなところがあったので誤飲や感電がないよう家の中を“猫仕様”に変えたことくらいでしょうか」

生活が大きく変わったのは、しずくちゃんだけではありません。飼い主さんの日常もまた、しずくちゃんを中心に変化しました。

「しずくが待っているので仕事からは早く帰りたいですし、平日も掃除やご飯のためにそれまでより早起きになりました。猫中心の生活とはよく言ったもので、まるで日頃からソファの真ん中を陣取られるように、いつでも心と生活の真ん中にしずくがいるようになったんです。僕は一人暮らしですが、この子がいることでまるで親のような責任感と楽しみ、寂しくない日々をもらえたような気がします」

ともに築く愛あふれる日々、新米パパが贈る言葉とは

しずくちゃんは、野良時代の過酷な経験からか「食事への執着」が見られたといいます。出されたものは一気に完食。その姿を見て、飼い主さんはある“教育”を試みます。

「一度『危険のない範囲で満腹を覚えさせてあげよう』と思い、お皿の中に食べきれない量のフードを入れてみました。すると、食べても食べても減らないご飯に戸惑いながら、それでも『食べ切らないといけない』と思うのか、お皿から離れてはまた食べに行く。初めての満腹感に見たこともないくらいゆっくりした動きになって…あまりに愛らしくて思わず笑みがこぼれました」

この経験を経て、「いつでもご飯は食べられる」と理解したしずくちゃん。今では少しずつ食べる猫らしいスタイルに落ち着いたそうです。病院で看護師にかけられた言葉から始まった「パパ」としての自覚。最後に、愛娘への温かいメッセージを語ってくれました。

「以降は『食べすぎると苦しい』と学んで、エサをちょこちょこ食べる、猫らしい食事を摂るようになりました。しずくに伝えたいのは『これからもよろしく。俺がパパだよ』ですね」

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