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「雪ひよこ製造業はじめました」お寺が“冬の遊び場”に→雪かきの大変さを“楽しみ”に変えた

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「雪ひよこ製造業はじめました。函館は雪遊びの季節が到来です」

そんな一文とともに投稿された動画が、SNSで注目を集めている。

雪の中でリズミカルに“雪ひよこ”を量産する様子は、「かわいすぎる」「癒やされる」と話題に。投稿したのは、北海道函館市湯の川温泉にある湯川寺(とうせんじ)の副住職・筒井章順さん(@tsutsu111111)だ。

境内で雪ひよこを作る僧侶の姿は、一見すると意外な光景。しかし、その背景には、地域とともに歩む寺院ならではの思いがあった。

きっかけは5年前、わが子との雪遊び

「雪ひよこ製造業」の原点は、意外にも家庭にあった。

「子どもが生まれてから、雪遊びのおもちゃとして5年前に購入したのが始まりです。今では冬の定番の遊びになりました」

雪玉メーカーを使って作るアヒル型の雪ひよこ。動画では、その軽快な手つきが「リズム天国みたい」「職人技」と評されている。

久しぶりの大雪、境内は子どもたちの笑顔でいっぱいに

動画を撮影した日は、函館に久しぶりの大雪が降り積もった日だった。

「久しぶりに雪が積もったので、子どもたちと境内で遊んでいました」

白銀に包まれた境内で雪ひよこを作る姿は、参拝客やSNSユーザーの心を和ませた。

「不安定な時代だからこそ、少しでも笑顔を」

投稿後の反響は、想像以上だったという。

「多くの方に“ほっこりした”と言っていただけてうれしかったです。不安定な現代社会なので、少しでも笑顔になってもらえたらと思っています」

さらに、全国各地から「作りました!」「見つけました!」と雪ひよこの写真が届いた。

「私自身も楽しませていただきました」

小さな雪のひよこが、人と人をつなぐ存在になっていた。

雪かきの大変さを“楽しみ”に変えた発想の転換

湯川寺が「雪遊び大歓迎」を掲げる背景には、現実的な理由もある。

「境内が広く、雪かきは本当に大変です。でも、毎年雪が降るなら、楽しまなければもったいないと思うようになりました」

発想を転換し、「湯川寺スノーパーク」として境内を開放。かまくら、雪像、そり遊び場などを整備し、地域の子どもたちの遊び場にしている。

「私がいる湯川寺のコンセプトは、人々の“行きつけのお寺”になることです」

SNSをきっかけに広がる交流の輪

境内開放とSNS発信は、新たな交流も生み出している。

「雪ひよこ作りの道具を持参して遊びに来る方や、SNSを見て旅行がてら立ち寄ってくださる方も増えました」

近々、貸し出し用の雪ひよこメーカーも用意する予定だという。

次なる挑戦は「氷のすべり台」

湯川寺スノーパークの構想は、さらに広がっている。

「氷のすべり台づくりに挑戦したいと思っています」

地域とともに歩む寺院として、季節を楽しむ場づくりを続けていく考えだ。

「これからも、皆さまと共に歩むお寺づくりを続けてまいります」

雪ひよこから始まった小さな遊びは、今や函館の冬を温かく照らす風景になっている。

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