自身が要介護になった際、子どもに求めるサポートについて「何もしなくて良い」と考える人が3割を超える一方で、その8割以上は子どもの手を借りない老後の過ごし方に関する情報収集ができていないことが明らかになりました。
調査は、株式会社LIFULL senior(東京都千代田区)が運営する老人ホーム・介護施設検索サイト『LIFULL 介護』が、子どもを持つ65歳以上の男女500人、および介護経験が無く、親が存命の30歳以上の男女428人を対象に、2025年12月にインターネットで実施しました。
親世代と子世代それぞれに「介護の担い手」について聞いたところ、親世代は自身の介護の主担当として 「配偶者」(59.8%)や「介護サービスなど専門スタッフ」(28.8%)、子世代では親の介護の主担当として「長男」(30.1%)、「長女」(24.3%)がそれぞれ上位に挙がり、親子間で認識にギャップがあることが明らかになりました。
同サイトは、「配偶者による介護は老老介護となる場合が多く、介護による疲労から配偶者も共倒れとなってしまうケースも少なくない。また、子どもによる介護についても子ども側が高齢になれば、ゆくゆくは老老介護となってしまう。家族だけでまかなおうとするのではなく、介護サービスを利用することも選択肢にいれて考えることが重要」とコメントしています。
続けて、「親の介護や老後について家族で話し合った事柄」を尋ねたところ、「親が老後を過ごす場所(自宅・老人ホームなど)」(61.0%)や「希望するケア・治療」(52.4%)が半数を超えた一方で、「費用」(44.4%)や「家族の役割分担」(41.2%)は4割前後、「資産の管理」(31.6%)や「お墓」(30.7%)は3割程度にとどまりました。
また、「親世代が要介護になった際の子世代によるサポートの内容」については、子世代が「別居しながらできる範囲で身の回りの世話」(36.0%)や「金銭的な支援」(35.3%) など、さまざまなサポート意向があるのに対して、親世代では「何もしなくて良い」(31.0%)が最多となりました。
しかし、子世代からのサポートを「何もしなくて良い」と回答した親世代のうち、「子どもの手を借りない老後の過ごし方の情報を積極的に調べている」人はわずか5.2%となり、「必要性は感じているが、まだほとんど調べていない」が20.6%、「特に情報収集はしていない」が54.8%、「わからない」も7.1%と8割以上の人が情報収集できていないことが明らかになりました。
最後に、「要介護になった際に施設入居を検討するタイミング」を尋ねたところ、「一人での入浴・着替えが難しくなったら」(親世代41.8%、子世代31.5%)、「一人での排泄ができなくなったら」(同35.6%、33.6%)が上位となりました。
一方で、「サポートする家族が仕事と両立できなくなったら」と答えた割合は、子世代が23.4%となっているのに対し、親世代ではわずか7.4%、「転倒が増えたら」が子世代は19.6%であるのに対し、親世代では8.8%と、大きなギャップが見られました。
調査結果を踏まえて同サイトは、「親は『子どもの手を借りたくない』と考えている一方で、将来の介護に向けた準備がほとんど進んでいないことが明らかになった。介護と一口に言っても、サービスの選定や調整、判断の役割、金銭的な支援の役割、生活支援の役割など多岐に渡る。介護が始まった時に誰が何の役割を担うのか、始まる前に兄弟姉妹で認識を合わせておくと先のトラブルを防ぐことができる」と述べています。