「5秒くらいで書く、娘の躍動感溢れる落書きが好きで好きで」
こんな投稿をされたのは福島県で300年以上の歴史を持つ薬局、「江戸屋薬局@会津若松」(@edoya_yakkyoku)さん。投稿に添付されているのは娘さんが描いたというカエルの絵です。
一枚目には刀を振り下ろす躍動感あふれる姿が、もう一枚にはダッシュしているかのように腕を大きく振るシーンが描かれています。いずれも一見シュールに見えるのですが、コメントでは細かい描写や表現について称賛の声が集まりました。
「これは本職」
「え、バランスとか遠近とかすごいのでは?」
「ぜっっっったい伸ばしたほうがいい才能です」
「俺の1時間=娘さんの5秒」
江戸屋薬局さんはこの後、追加で数枚の絵を添付されていましたが、いずれもエネルギッシュで今にも動き出しそうな勢いのものばかりです。プロ顔負けと言いたくなるレベルの表現力には、目を見張るものがあります。
そして、今回の娘さんの絵には海外からも熱〜い視線が注がれました。投稿の後、娘さんの描くカエルの名前を冠したミームコイン「$kinton」のコミュニティが立ち上がったのです。カエルの絵を楽しみながら娘さんへの手数料を全額寄付するコミュニティの方針に日本はじめ世界中の方が賛同し、この反響には江戸屋薬局さんも驚きを隠せないご様子。そんな娘さんによる2枚の「落書き」が海を越えて世界に広がった今回の一件、詳しいお話やその後日談について伺いました。
ーーこの絵を描いた娘さんは現在おいくつでしょうか?
「娘は現在13歳、東北の震災を知らない中学一年生です」
ーー娘さんがこのような絵を描き始めたのはいつ頃から?
「小学校中学年には描いてました。アプリで短いアニメーションを作って、担任の先生とその奥様にめちゃくちゃ褒められたのを覚えてます」
ーー今回描いた絵には、モデルがあるのでしょうか?
「モデルはカエルのピクルスというキャラクターです。アメトークのセットに沢山置かれてるあのカエルです。すっごく大好きで、持ち物はピクルスで溢れかえってます」
ーー普段の娘さんは、どんな性格?
「普段はいたって普通の中学生で、明るくてさっぱりしてるので友達も多いです」
ーー親御さんとして、娘さんが描いた絵には率直にどんな感想が浮かびますか?
「動きだとかストーリーがちょっとプラスされた落書きをとめどなく描くので、よく描くなぁと感心してしまいます。思い浮かんだ構図をそのまま絵に描けるってなかなかできないと思うので、それをさらっとできちゃってることにいつも驚きます。
また、娘の絵を愛でるコミュニティを海外の仮想通貨の投資家のみなさんが作ってくださり、何かのキャラとコラボした絵をみたいってリクエストが来たのですが、案外さらっと描いちゃってました」
ーー海外からの反応も大きかったようですが、ここまで広がったのは?
「海外の方にもたくさんの反応を頂いたのは本当にたまたまというか、期せずしてというところです。『Pepe the frog』というカエルのキャラクターがずっと前から人気で、その下地があったから『これはJapanese Pepeだ!』と盛り上がったらしいです。Pepeはほんとに見た目からしてすっごいTheアメコミなんですが、娘のカエルはそれに比べたら愛らしかったのが良かったのかな?と思います」
さらに、江戸屋薬局さんは「海外は投げ銭文化が盛んだそうで、『絵の才能に対する対価は当然払われるべき』とコミュニティの中で娘に投げ銭をしたいと熱心にお願いをされました。ただ、娘はまだ中学生で趣味で描いてるただの落書きでしたので、コミュニティの方にお願いしてその投げ銭をどこか子供にかかわる団体へ寄付してもらうようにお願いしたんです。結果、まさかその投げ銭がチリツモで想像を超える金額になってるとは思わなかったのですが、娘の意向に沿ってコミュニティの方が尽力してくださり、娘も私たちもすごく感謝しています」と話してくれました。
娘さんが何気なく描いた絵によって救われた人が世界のどこかにいると考えると、心が温まりますね。言葉は通じずとも、絵は友情をつなぐコミュニケーションツールの一つであるということもわかる今回の出来事でした。
「えっぐいバズり方して数日でいろんな事が起こってしまい、家族全員がまだびっくりしています。お金はいらない、寄付してほしい、子供に関わる施設とかがいいとすぐに言った娘を誇らしく思います。いい年末になりました」と江戸屋薬局さんは話しています。