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「私もお母さんがほしい」生い立ちをまとめる授業がつらい… 赤ちゃんの写真を持っていない小学生、心の傷に寄り添ってくれたのは【漫画】

海川 まこと 海川 まこと

多様な家族の形が少しずつ受け入れられるようになってきました。しかし少し前までは「家族はこうあるべき」という価値観が当たり前のように語られ、学校など身近な場所でも、それを前提とした出来事が少なくありませんでした。

そんな体験をもとに描かれた、漫画家・やませちかさんの作品『小2で新しいお母さんができた話』が、SNSで共感を集めています。

物語は、作者が小学校1年生のとき、担任から「生まれてから今までのアルバムを作りましょう。赤ちゃんのときの写真を用意して下さいね」と告げられたことから始まります。

作者は内心、「そんな写真1枚も持っていない」と強い不安に襲われました。

物心つく前に両親が離婚していた作者にとって、赤ちゃんの写真があるのは当たり前ではなかったのです。

事情を先生に伝えると、「あなたは絵で描きなさい」と言われ、作者は必死に本物の赤ちゃんに見える自分を描いたといいます。アルバム制作の時間、周囲の子どもたちは楽しそうに写真を見せ合う一方、作者は息を殺してただ時間が過ぎるのを待っていました。

そして完成したアルバムは、家に帰って誰にも見せることなく破いて捨ててしまいます。「アルバムなんて大嫌いだ。私もお母さんがほしい」そう思っていた作者でしたが、小学2年生のとき、父親の再婚により本当にお母さんができることになります。

継母は作者の気持ちに寄り添い「これから2人でいっぱい写真を撮って、たくさんアルバムを作ろうね」と声をかけてくれました。温かい言葉に、作者はアルバムが大好きになったそうです。

しかしその後、卒業制作として「生まれてから現在までの自分史」を詳細に書くという課題があることを知った作者は再びつらさを感じます。継母にその思いを打ち明けると「書きたくない子は、書かなくて済むようになればいい」と作者の気持ちを受け止め、学校に意見書を提出してくれました。

そして作者が6年生になった時には、その決まりはなくなっていました。意見書が通ったというより、慣習が見直されたのだろうとしながらも、作者は「心の傷に寄り添ってくれた、今の母に本当に感謝しています」と結んでいます。

読者からは「辛い胸の内を打ち明けられる勇気も凄いし、打ち明けてもらえる信頼関係を築いて行動もできるお母様も素晴らしい」や「学校がダメなことしてる」などの声が寄せられています。そこで作者のやませちかさんに同作について話を聞きました。

客観的になれたし、過去のもやもやを晴らすことができました

―同作を描いたきっかけがあれば教えてください。

自分の幼少期を表現する上で、何が一番辛かっただろうと考えると、このアルバム作りの思い出が真っ先に出てきました。

自分で漫画にすることで客観的になれましたし、過去のもやもやを晴らすことができました。

―同作のコメント欄でご自身が特に印象に残ったコメントがあればお聞かせください。

アルバム作りは生活の授業でおこなわれていたらしいです。中でも『惨めな思いをする子を出さないために成長を祝いたいなら各々の家庭でやればよい』といったコメントは特に印象に残りました。

―現在もお母様とは何でも相談できるご関係とのことですが、もし差し支えなければ、お母様とのエピソードを教えてください。

思春期のときに自分の絵が周りと比べて劣っていると感じ、その辛さを母にぶつけていました。母は翌日仕事があるにも関わらず、黙って夜遅くまで私の話を聞いてくれて、必ず最後に『でも私はあなたの絵が好きだよ』と言って寄り添ってくれました。

<やませちかさん関連情報>
▽KADOKAWAで連載中『宝石商のメイド』試し読み
https://comic-walker.com/detail/KC_001268_S
▽書籍『宝石商のメイド』(Amazon)
https://amzn.asia/d/bJAqiQE
▽X(旧Twitter)
https://x.com/yamasetubuyaki
▽pixiv
https://www.pixiv.net/users/1844843

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