憧れの人と実際にそばで接してみると、想像とはまったく違う人物だった…そんな経験は誰しも一度はあるのではないでしょうか。漫画家・豊方一香さんが描いた『新人バイト研修』は、アパレル店を舞台に、新人スタッフと憧れの先輩の関係を描いた成長物語です。
物語は、「ここでバイトしたいんですっ!」とアルバイト面接で熱意をぶつける主人公・音無渚の姿から始まります。渚がこの店を志望したきっかけは、数週間前に出会った店員・古谷麗奈の接客でした。
友人に服装を否定され傷付く渚に声をかけた麗奈は、試着した渚にヘアアレンジを施し、「その明るい笑顔がよくお似合いですよ」と優しく声をかけてくれたのです。その接客に感動した渚は、自分も誰かを笑顔にしたいと、この店で働くことを決意します。
無事に採用され、憧れの麗奈と再会した渚ですが、実際の彼女はサボり癖があり自由奔放な性格だったのです。理想とのギャップに戸惑いながらも、渚は懸命に接客に向き合います。
そんなある日、渚は誤って飲み物を客にかけてしまい深く落ち込みます。しかし店長への謝罪の場では、麗奈が「私のせいです」と、渚と一緒に頭を下げてくれました。その仕事帰りに立ち寄ったラーメン店で、こらえきれず涙を流す渚に対し、麗奈は自身がモデル活動で挫折を重ねてきた過去を打ち明けます。そして「気楽にやろ!失敗したっていいじゃん!」と渚を励まします。
ラーメンを食べて笑顔を取り戻した渚に、「やっぱり、渚ちゃんにはその明るい笑顔がよく似合うね」と、麗奈はあの時と同じ言葉をかけるのでした。後日、渚は客から「お姉さんの接客、ラフで好き」と高評価を受け、麗奈と共に自身の成長を実感します。
その瞬間、感動を演出するために麗奈は「感動のBGM流さないとね」と、なぜか店内に閉店の合図である「蛍の光」を流し始めます。さらに「客は早めに追い払わないと」と悪びれずに一言。「気楽の域超えてますよ!」とツッコむ渚の姿で、物語はコミカルに締めくくられます。
同作には「せっかく感動したのに蛍の光(笑)」や「なるほどなぁ…気張りすぎも良くねぇ、と…」などの声が寄せられています。
作者の豊方一香さんに同作について話を聞きました。
こんなゆるく働いていいんだ…!と衝撃を受けました
ー同作は豊方さんの体験談が元なのでしょうか?
そうですね、私のバイト経験をベースに作りました!1年半以上前に初めての担当編集さんと作った話で、等身大で想像しやすい主人公にしよう!という感じで考えていきました。
ー2人のキャラクターにはモデルがいるのでしょうか?
アパレルではないのですが、実際こういうサボり魔な先輩がいました!
初バイトで張り切ってた自分にとっては、こんなゆるく働いていいんだ…!と衝撃を受けました。
主人公の音無渚は自分にとって等身大なキャラクターですね。上手くやろうとすればするほど空回ってしまうような…笑
<豊方一香さん関連情報>
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