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76歳男性が手作り「財布付きスマホケース」訪日客に好評 和柄でおしゃれに「年齢気にせず挑戦」

京都新聞社 京都新聞社

 人生100年時代ともいわれる中、76歳の男性が新たな挑戦として取り組んだ手作りの財布付きスマートフォンケースが、京都市中京区の和雑貨取扱店で販売されている。デニム生地をベースに花や波、富士山などの和柄生地を合わせており、訪日外国人観光客らの注目を集めている。

 大阪府吹田市の新屋良行さん。子どもの頃は、段ボールや折り紙を使ったおもちゃ作りに没頭していたが、就職後は休日出勤も頻繁で、もの作りの時間を取れなかったという。定年退職後に自分用の小物を手作りできる時間が生まれ、再就職先で仕事が落ち着いた3年ほど前からは、販売用の商品を試行錯誤する余裕ができたという。

 そうして開発した財布付きスマホケースは、「外出時の必需品であるスマホと財布に絞っており、これがあれば手ぶら感覚で出かけられる」と説明するように、縦12センチ、横22センチ、厚さ5・5センチと小ぶり。ボタンで留めるスマホケースとチャックで開け閉めする財布を布用の接着剤で合体させた。内側にも全面的に和柄生地を使い、おしゃれにも気を配っているという。

 知人が会長を務める染呉服製造卸会社「石勘」(中京区錦小路通室町西入ル)が本社の一角に設けた和雑貨販売店「SION」に、今年8月から並べており、複数の外国人観光客が実際に購入したという。

 新屋さんは「自分の手作り品が売れればうれしいが、それ以上に、高齢者が年齢を気にせず、新たな挑戦をする場面がもっと増えれば」と願っている。

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