「5年経っても落ちない」
そんな一言とともに投稿された“天井に貼りついたバランスボール”の写真が、Xで大きな注目を集めている。
投稿したのは、社会科講師で著者としても知られる伊藤賀一さん(@itougaichi)。5年前の投稿でも話題になっていたこの“謎の浮遊ボール”が、今も落ちずに家の天井にとどまり続けているという。
なぜ落ちないのか?どうしてそこに置かれたのか? 本人に詳しく話を聞いた。
きっかけは「妻の収納術」だった
──まず、なぜバランスボールが天井の一角に置かれることになったのでしょうか?
伊藤さん:「妻が会社の友人から“バランスボールは壁に置くと邪魔にならない”という話を聞いてきて、その方法を試したのが始まりです。ちょうどその頃、妻がボールを使うのをサボり出した時期と重なったんです(笑)」
使わなくなったバランスボールを壁際に置いたところ、そのまま“ピタッ”と固定され、動かなくなったという。
テープなし、器具なし。それでも落ちない理由
──テープやフックは一切使っていないとのことですが、なぜ落ちないのでしょう?
伊藤さん:「バランスボールと壁の材質の相性が良かったのだと思います。弾力と摩擦力が絶妙に働いて、ずっと固定されたままなんです」
投稿を見たユーザーからは、「もしかして癒着してる?」「そのうちビーム出しそう」「敷金バイバイ案件」など“謎の現象”を楽しむ声も多い。
地震でも落ちない「わが家の月」
──5年間落ちなかった間で、印象的なことはありますか?
伊藤さん:「何度も地震があったのに落ちなかったんですよ。妻と“これはすごいね…”と話し合ったことがあります」
もはや家族にとって“空に浮かぶ月”のような存在となっているという。
「妻は“ホコリ溜まってそうで嫌だな…”という感じですが(笑)小4と小2の子ども2人は、物心ついたときから天井にあるのでそれが普通だと思っています」
一人暮らしの若者へ「無理に真似しないでほしい」
──今回の投稿が注目を集めていますが、読者に伝えたいことは?
伊藤さん:「バランスボールは突然落ちてくることもあるらしいので、物が多い部屋で真似すると危険です。万が一“真似したら被害が出た”と言われても責任は取れません(笑)」
投稿のきっかけとなった以前のアドバイスについても、こう呼びかける。
「一人暮らしは最初だけ孤独ですが、とても快適です。ちなみに、うちは同じマンション内で2軒借りて“仲良く別居”していますよ」
家具でも家電でもない、“天井の月”
ただ壁に寄りかかっているだけのバランスボール。しかし「落ちそうで落ちない」という状況が5年も続くと、それはただの道具を超え、家族の生活の一部になっていくのかもしれない。
X上で「謎の現象」として愛され続ける“天井の月”は、これからも静かに見守り続けるのだろう。