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インバウンド客に通用しない「予約取り置き」のマナーに老舗和菓子店が悲鳴……観光地を悩ませる「ルールが通用しない」にどう対応する?

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

日本政府観光局の発表によると(2025年10月15⽇付け)、 2025年9月の訪日外国人客の数は約3270万人となり、過去最速で累計3000万人を突破したという。

それだけの人数の中には少なからず、日本のルールやマナーを軽視した非常識な行動を取る人物もいる。

先日、東京・銀座にある1922年創業の老舗和菓子店「木挽町よしや」(@kobikicho_y)さんが、訪日外国人客による「無断キャンセル」が相次いでいることをX(旧Twitter)に投稿。

「訪日外国人のお客様。予約の場合ほとんどの方が、無断キャンセルで取りに来てくれません。無下にお断りすることもできないので、本当に困っています」と、悲鳴を上げた。

「訪日外国人」のすべてが悪いわけではないけれど…

「木挽町よしや」二代目・店主に詳しく聞いたところ、「無断キャンセル」が多発しているのは、人気商品「どら焼き」(税抜価格/1個:170円)。

お店の近くにある「歌舞伎座」に出演する役者が紅を気にせず食べられるようにと考案された、二つ折りの上品などら焼きで、数に限りがあることから事前の予約が必須だ。

どら焼きは生ものであり、消費期限は翌日。閉店時間まで取り置かれた「無断キャンセル」の商品は廃棄処分となるため、「木挽町よしや」さんのような小さな老舗店にとっては負担が大きい。

そのため、予約時間が過ぎた場合などは、予約時のLINEや海外の電話番号に確認の連絡をするというが、LINEは既読がつかない、電話はつながらない、といったトラブルが多いという。

「すべての訪日外国人の方が悪いわけではなく、マナーのある方々もいらっしゃる、ということはお伝えしたいです。各国でさまざまな考えやあり方があるかと思いますので、押し付けるのは良くないかもしれませんが、日本のルールやマナーは最低限守ってもらいたいと切に願っております」(「木挽町よしや」二代目・店主)

急速する多国籍化で危惧される「ルールが通用しない」を解決するには?

オーバーツーリズム問題を抱える京都など、日本国内の多くの観光地でも同様の「訪日外国人観光客」による無断キャンセル問題が多発している。

今すぐ新規の決済システムを導入するのは予算的に難しい、と投稿していた「木挽町よしや」さんに対して、「外国人観光客による予約は来店必須・前払い制を」「ホテルのコンシェルジュ経由のみの予約であればNo Showを回避できる」「Amazon Payなどを導入してみては?」といったアドバイスも多く寄せられた。

「木挽町よしや」さんでは今後の対策として、「来店予約の場合は前払い、電話やLINE予約の場合のルールについては現在検討しております」としている。

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