人気文具ブランド「ロルバーン」を展開するデルフォニックス(東京都目黒区)は11月13日、翌日から発売予定だった新商品「ロルバーン ポケット付メモL ステンドグラス 夜空柄」(税込み1100円)の発売を中止すると発表した。理由は「実在のステンドグラス作品と類似性が指摘され得るデザインである」ため。
同シリーズは多彩な表紙デザインが人気のリング式ノート。「ステンドグラス 夜空柄」の表紙は、アーチ型の窓が描かれ、青色の空に月や星、雲が浮かぶデザインだった。
同社が7日、発売を告知した直後から、大分県・別府市中央公民館(旧別府公会堂)の踊り場にある月と星をモチーフにしたステンドグラスに似ているとの指摘が相次ぎ、「実在するよね」「そっくり」「思っていた以上に似てる」など困惑する声が広がっていた。
同社では13日、公式サイトに「実在のステンドグラス作品と類似性が指摘され得るデザインであることを重く受け止め、販売を中止することといたしました。楽しみにお待ちいただいていたお客様には多大なご迷惑をおかけしますことを、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。今後については「デザイン監修体制を強化し、より誠実で創造的なものづくりに努めてまいります」とした。
また、同日に投稿した公式Xには、「実在のステンドグラス作品を参考にしたことが確認されたため、発売を見合わせることといたしました」とあった。
同社の発表に対し、熱心なファンからは「もっと早く発表して」「予約してたのに残念です」などの声が上がっている。
別府市中央公民館は1928(昭和3)年に完成。ステンドグラスの美しさは世代を問わず人気で、旅行情報サイトなどでも紹介されている。インスタグラムには同所を訪れた投稿が多数あり、「別府市公会堂」と検索すると、愛らしいステンドグラスの写真が並ぶ。