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フォロワー57万人の主婦が教える「節約料理」のノウハウ 物価高を乗り切る買い物と料理のコツは?

堤 冬樹 堤 冬樹

 おいしくてボリュームがあるのに安上がり―。そんな節約料理の発信を交流サイト(SNS)で続け、メディア出演も多い女性が滋賀県守山市に住んでいます。インスタグラムのフォロワーが約57万人にもなる「あみん」こと主婦の嶋田麻美(あさみ)さん。物価高騰が家計を直撃する中、節約のノウハウを聞きました。

 Q 買い物はどうしていますか。

 A 週1回、スーパーでまとめ買いをしています。持参するのは1万円のみ。食べ盛りの子どもが3人いる5人家族で、1週間の食材費(調味料除く)は7千円ほどです。以前は5千円台でしたが、物価が上がったり、子どもが成長したりして、トータルとしては上がっています。ガチガチにいくらまでと決めるとしんどくなるので、余裕をもって1万円までと設定しています。

 Q 総務省の家計調査で5人家族の食費は月平均10万円超なので随分と安いですね。事前にチラシなどで情報収集はしますか。

 A チラシは誘惑だと思っています。見るとやっぱりスーパーに行きたくなるんです。だから最初からチラシは見ません。買い物も短時間で済ませます。不要な物まで買わないためです。

 キャベツは1玉、ダイコンは1本というように丸ごと買った方がお得です。お肉とかもその日安いものをグラム当たりの値段で判断して買います。ちなみに、ひき肉は買いません。鶏ミンチになってるだけで100グラム当たり20円くらい高かったりするので、家に帰ってから鶏肉を自分でミキサーにかけます。パン粉も食パンをミキサーすればいいので買いません。

 Q お米の値段も上がっています。どう対応されていますか。

 A お米はドラッグストアのポイントデーに合わせて購入しています。高くなっているので、スーパーで安いそばを買って細かく切ってそばめしにすれば、ボリュームが出て立派な一品になります。

 よく作るオムライスにも、エノキやマイタケをみじん切りにして入れています。子どもはキノコがあまり好きではないのですが、ケチャップライスにして卵で包むので見えないじゃないですか。栄養もありますし。

 Q 節約料理でよく使う食材は。

 A 安くてボリュームが出る乾物は欠かせません。卵焼きに麩(ふ)を入れると大きくてふわふわになります。春雨をハンバーグに混ぜたり、高野豆腐も煮物だけでなく、フードプロセッサーでみじん切りにしてひき肉代わりにしてキーマカレーに使っています。子どもたちもお肉だと思って食べていると思うので、これはいけると感じています。

 レシピにとらわれないことも大切で、例えばチンジャオロースだと牛肉を豚肉に、タケノコ代わりにジャガイモも使えます。高い食材をわざわざ使わなくても買ってきたものを組み合わせれば料理はできます。

 Q 他に気を付けていることはありますか。

 A 節約料理は茶色になりがちなので、緑のものを足すことを意識しています。家庭菜園ではネギやパセリ、ニラ、サニーレタスを年中作っています。庭に行ってぱっと採れて、料理の見栄えも良くなり、栄養もアップします。買ってきたネギの根っこだけを植えておけば何回でも再生しますし、他の野菜も苗はとても安く買えます。

 Q 光熱費も上がっています。

 A ポテトサラダを作る時は、お米を炊く時にジャガイモも一緒に入れるなどして光熱費を抑える工夫をしています。冷たくていいものは先に作っておくこともありますが、レンジなどで温め直さなくても済むように、温かい料理は作った直後に出すように時間を意識しています。

 実はかつて夫と2人暮らしの時は月8万円ほど食費がかかっていました。子どもが生まれて将来のことを考えると、絞らないといけないな、と。上の子どもが小学校に上がるタイミングで節約を意識し始め、少しずつ取り組んできました。

 これからも値上げは続くでしょうし、乗り越えていくしかありません。子どもも成長してお金がますますかかります。家計簿はつけていませんが、予算内でやりくりして来月に繰り越せるお金があると今月も頑張ったなと感じますし、こつこつとためたお金で家族旅行に行くことも目標にしています。嫌々ではなく、達成感を味わいながら楽しむことが節約を続ける秘訣(ひけつ)だと思います。

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