小さなボディで小回り性がよく運転に苦手な方でも運転しやすい軽自動車。本記事では軽自動車の排気量の規格や税金、排気量アップの可能性ついて解説します。
軽自動車の排気量の規格は?
軽自動車の排気量は、規格で660cc以下と定められています。これに対して小型自動車の排気量は660cc超~2,000cc以下、普通自動車では排気量の規定がありません。
なお、軽自動車には排気量以外にサイズの規定もあり、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下と定められています。
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▽軽自動車の排気量規格の変遷
軽自動車という分類は、1949年に初めて誕生しました。当時はサイズ全長2.80m以下、全幅1.00m以下、全高2.00m以下・排気量150cc以下と、現在よりも制限が厳しかったですが、数回の変更を経て現在の規格となりました。
1949年当初、軽自動車は庶民でも手に入る安さを求められ、また道路整備も進んでいなかったのでごく小型の車両として登場しました。しかし、高速道路の普及や実用性を求める声の高まり、安全性向上の観点などから、規格が変わっていきました。
最後に排気量の変更があったのは1990年。以後35年以上にわたって軽自動車の排気量は660cc以下となっています。
排気量による軽自動車税の課税額
小型自動車や普通自動車のユーザーが納める自動車税は、基本的に車の排気量に応じて課税額が決まっています。一方、軽自動車税に関しては排気量を問わず課税額が一律です。
▽軽自動車税は一律1万800円
2025年9月現在の自動車税/軽自動車税の課税額は、車種・排気量を問わず1年あたり1万800円です。小型自動車でも排気量は1000cc以上あるものが多く、この場合と比べると軽自動車税は2万円近く少額といえます。
▽ただし13年を超えると重課
これは軽自動車に限ったことではありませんが、自動車税/軽自動車税は新車登録(届出)から13年を経過すると重課されます。軽自動車税の場合、新車届出から13年経つと約20%の重課となり、課税額が1万800円から1万2900円に変わります。
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軽自動車の排気量アップの可能性は?
近年、インターネット上で「軽自動車の排気量規格が770cc以下に変わるのでは」といった話題が見られます。ここでは、軽自動車の排気量規格改定の可能性について解説します。
▽現時点では排気量アップの予定なし
2025年9月現在、「軽自動車の排気量規格が変更される」という発表はありません。そのため、今後も軽自動車の排気量の規格は660cc以下を当面維持すると考えられます。
▽将来的に排気量アップとなる可能性も
現時点で排気量の規格が変更される予定がない一方、以下のような理由から規格の見直しを求める声があることも事実です。
・高速道路や坂道ではパワー不足の傾向がある
・アップサイジングで燃費改善できる可能性がある
現在は軽自動車もファミリーカーとして使われることが増えていますが、高速道路などでは充分に加速できないことも多いです。また、燃費は排気量が大きいほど悪化する傾向がありますが、排気量アップによりトルク不足を解消し、燃費を改善できるケースもあります。車の使い方の変化や燃費向上の点から、将来排気量が上がる可能性もゼロではありません。
▽パワー不足をターボで補うのも一手
軽自動車のパワー不足が気になる場合は、ターボエンジン搭載車を選ぶこともおすすめです。同じ排気量でより大きいパワーを発揮でき、高速道路や坂道も走りやすくなります。