引越し後に車のナンバープレートの変更は必要? 手順とその他に必要な手続き 変更を怠った場合の罰則やデメリットも解説

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

引越しをした場合、車のナンバープレートは変更が必要な場合と不要な場合があります。ここではナンバープレート変更の要否、必要書類・もの、手続きの手順を分かりやすく解説。また、ナンバープレートの変更以外に必要な手続きや変更を怠った場合の罰則・デメリットも解説しています。

引越し後に車のナンバー変更は必要?

引越し時のナンバー変更の要否は「ナンバープレートの地域名に変更があるか否か」で変わります。以下に、変更が必要/不要なパターンをまとめました。

引越し先/変更の要否
①同じ市内や区内、町内など/不要
②「地域名」がこれまでと同じ地域
例:品川区→目黒区(ともに品川ナンバー)/不要
③「地域名」がこれまでと異なる地域
例:品川区→世田谷区(品川→世田谷ナンバー)/要
④異なる都道府県/要

「地域名」はナンバープレートの左上に書かれており、管轄の運輸支局や軽自動車検査協会を示しています。引越し先の地域名が分からない場合は、国交省のサイトなどで確認してください。

例:【普通車】全国の地域名・管轄区域・運輸支局一覧(国土交通省)
【軽自動車】全国の事務所・支所検索(軽自動車検査協会)

※「運輸支局等が同じなら変更は不要」との解説も散見されますが、現在は同じ運輸支局等が複数の地域名を扱うことも多く、地域名の変更がある場合はナンバープレートの変更が必要です。

▽【注意】全員必須の手続きも多数あり

ナンバープレートの変更が不要な場合も、引越し後には以下の手続きが必要です。

・免許証の住所変更
・車庫証明書の取得(※普通車)
・自動車保管場所の届出(※軽自動車)
・車検証の住所変更
・自賠責保険や任意保険の住所変更

車検証の住所変更は、ナンバープレートの変更と同時に行います。この後の章で必要な書類やもの、手順を確認してください。

また、その他の手続きについては以下の記事で解説しています。

引越したら必要なクルマの手続き-車庫証明・車検証の住所変更も忘れずに!

引っ越し後の車のナンバー変更に必要な書類・もの

ナンバー変更に必要な書類・ものは、以下の通りです。同時に行う車検証の住所変更(変更登録)に必要な書類もまとめて表記しています。

【普通車】

①変更登録申請書★
②手数料納付書★
③自動車税(環境性能割・種別割)申告書★
④自動車検査証(車検証)
⑤使用者の住所を証明する書類(発行後3ヶ月以内の住民票など)
⑥車庫証明書(発行後約1ヶ月以内)
⑦ナンバープレート(車)
⑧希望番号予約済証(希望ナンバー予約者)★
⑨字光式番号標交付願(字光式ナンバー申請の場合)★

【軽自動車】

①自動車検査証変更記録申請書★
②軽自動車税(環境性能割・種別割)申告書★
③自動車検査証(車検証)
④使用者の住所を証明する書類(発行後3ヶ月以内の住民票など)
⑤ナンバープレート(車)
⑥希望番号予約済証(希望ナンバー予約者)★
⑦字光式車両番号指示願(字光式ナンバー申請の場合)★

★印の書類は、手続きを行う運輸支局/軽自動車検査協会や隣接の税申告窓口、予約センターで受け取れます。

引っ越し後の車のナンバー変更の方法

ここでは、自分で運輸支局などに赴き手続きを行う方法を説明します。手続き手順は、大まかに以下の通りです。

・必要書類を揃える
・車で運輸支局などに向かう
・書類や費用を揃えて提出
・新しい車検証を受け取る
・税申告窓口で税関係の手続きを行う
・ナンバープレートを交換する

※車検証の住所変更は現在オンラインでも実施可能です。この場合、ナンバープレートの交換期間には猶予ができます。

1.必要書類を揃える

前章でご紹介した必要書類のうち、自分で用意しなければいけないものを揃えましょう。特に気を付けなければいけないのは、普通車で必要となる車庫証明です。発行には1週間程度かかることがあるため、引越しをしたらすぐに申請を行ってください。

【関連記事】詳しい記入例付き!車庫証明の必要書類と書き方のポイント

2. 車で運輸支局などに向かう

必要書類を揃えたら、新しい管轄先となる運輸支局や軽自動車検査協会に向かいます。

ナンバープレートの交換は、基本的に現地で行います。そのため、運輸支局などにはナンバープレートを交換する車で向かってください。

3. 書類や費用を揃えて提出

申請書など、運輸支局や軽自動車検査協会で入手できるものも含めて書類をまとめます。また、普通車の場合は手数料分の印紙を貼りつけた納付書も用意して窓口に提出します。

4. 新しい車検証を受け取る

書類に不備や不足がなければ、新しい車検証が交付されます。これで、車検証の住所変更手続きは完了です。

5. 税関係の手続きを行う

続けて、隣接の税申告窓口でも手続きを行います。自動車税/軽自動車税の申告書と新しい車検証を提出すれば、処理してもらえます。住所変更のみであれば、この場で税金を納める必要はありません。

6. ナンバープレートを交換する

最後にナンバープレートの交換を行います。古いナンバープレート・新しい車検証・ナンバープレート代を提出すると、新車検証の返却とともに新しいナンバープレートが交付されます。

ナンバープレートの取り外しに必要な用具は、現地に用意されています。現地で取り換えを行い、一連の手続きは完了です。

【希望ナンバーや図柄入りナンバーへの変更について】

ナンバープレートの変更にあたって希望ナンバーやご当地ナンバーに変えたい場合は、事前に予約が必要です。窓口予約も可能ですが、Web予約(希望番号・図柄ナンバープレート申込サービス)のほうが予約センターに行く手間を省けるのでおすすめです。

ナンバー/住所変更にかかる費用

ナンバー変更や車検証の住所変更にかかる主な費用の内訳と相場は、以下の通りです。

内容/費用相場/備考
車庫証明書※普通車のみ/約2,000~2,500円/発行に数日~1週間かかる
住民票/約200~400円/発行後3ヶ月以内のものが必要、印鑑証明書でも代替可能
ナンバープレート※通常版/約1,500~2,500円/当日の発行が可能
ナンバープレート※希望ナンバー/約4,000~6,000円/事前予約が必要
ナンバープレート※図柄入り/約7,000~10,000円/事前予約が必要
変更手数料※普通車のみ/350円/運輸支局で印紙を購入して貼り付け
代行手数料/約10,000~30,000円/業者によって必要は異なる

自分で手続きする場合、必要な費用は普通車で概ね4,000円以上、軽自動車で概ね2,000円以上です。費用はナンバープレートの種類によって大きく異なります。

また、車の販売店や行政書士などに手続きを依頼することも可能ですが、この場合は数万円の代行手数料がかかります。

引っ越し後の車のナンバー変更はいつまでに行う?

車検証の住所変更手続きは、原則として引越した日から15日以内に行わなければいけません。ナンバープレートの変更期限も、基本的には車検証の変更期限と同様です。

普通車の場合は住所変更の前に車庫証明書の取得も必要であり、やや慌ただしいです。

▽オンライン申請による猶予制度も

車検証の住所変更は「自動車ワンストップサービス(OSS)」を通じてオンラインで行うことも可能です。OSSで申請すると、ナンバー変更は次回車検時まで猶予されます。

OSSでの住所変更後、古い車検証を新たな管轄先の運輸支局などに郵送すれば、新しい車検証が送付されます。ただし、車検証がない期間はその車に乗れませんので注意してください。

引っ越し後に車のナンバー変更を怠った場合の罰則など

ナンバープレートの変更や住所変更を怠ると、道路運送車両法違反に問われる可能性があります。また、自動車税の通知書が届かない等のトラブルにもつながりかねません。

▽違反で罰金を科される可能性

ナンバープレートや車検証の住所変更を怠った場合、道路運送車両法違反に問われる可能性があります。この際の罰金は最大50万円です。

▽その他のデメリット

ナンバープレートの変更や車検証の住所変更手続きをしないと、以下のようなデメリットがあります。

・自動車税の納税通知書など、税金や保険の通知が届かない
・車の欠陥に関する通知(リコール案内)が届かない
・盗難や事故の際、所有者や使用者の確認が遅れる
・車の売却時に必要な書類が多くなる

納税が遅れれば延滞金を請求されますし、リコールに気づかず乗り続ければ危険です。必ず手続きを行いましょう。

引越し前後の人におすすめの記事

引越し前後は車関係の手続きが多数ありますので、忘れないように気を付けましょう。

また、引越しに合わせて図柄入りナンバーなどに変更することも可能なので、興味のある方は検討してみてください。

引越時の運転免許証の住所変更(方法・場所、持ち物、費用、手続きの期限)

ナンバープレートの変更は意外と簡単!希望ナンバーや図柄ナンバーについても解説

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【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!

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