子どものお年玉20万円、勝手に使った夫「ちょっと借りてるだけ」「必要な時、渡せばいいだけ」…そんな言い訳ってアリ?

松波 穂乃圭 松波 穂乃圭

子どもがもらう「お年玉」は、一時的に親が預かる家庭が多いようです。しかし、そのお金は本当にきちんと保管されているのでしょうか。ある家庭では、預けていたはずのお年玉が知らぬ間に消えており、その理由を尋ねると驚きの返答が返ってきました。「お金はあるんだから、子どもが必要なときに渡せばいい」…この考え方は果たしてアリなのでしょうか。ナシなのでしょうか。

夫が使い込んでいた!消えたお年玉20万円

長野県在住のTさん(40代)は、ふと気になることがあり、子どもたちのお年玉がきちんと貯められているのか、何気なく夫に尋ねました。すると返ってきたのは予想外の言葉でした。

「え?使っちゃったけど、子どもたちが使うときが来たらすぐ渡せるから問題ないよ」

え、使った?とTさんは耳を疑いました。毎年、祖父母や親戚からもらった子どもたちのお年玉を管理していたのは夫で、子ども名義の口座もあるため、当然預金されているものだと思っていたのです。

子どもは小学生が2人。毎年、お正月には祖父母や親戚からひとりあたり2万〜3万円ほどのお年玉をもらい、それを数年間にわたって貯めていたそうです。気づけば、合計で20万円ほどになっていたといいます。

「使ったって…それ、子どものお金だよね?」と問い詰めても、夫は悪びれる様子もなくこう言いました。

「必要になった時に渡せばいいでしょ?金額はなんとなくわかってるし、お金は同じなんだから、ちょっと現金が必要になったとき、そこから借りてるだけだよ」

さらに、「子どもたちに『お年玉あるよね?』って聞かれたら『ある』って答えてるし、欲しいものを買いたいって言われたら俺の財布から出せるんだから問題ないでしょ」と言うのです。

そんな単純な話なのでしょうか。Tさんは夫の言動に強い疑問を抱きました。

「使ってもいい」vs「絶対NG」…お年玉の管理はどうすべき?

夫の言い分を要約すると、「お年玉は子どものためのお金」「しかし、今すぐ必要でないなら親が使ってもOK」「必要なときにすぐ返せるなら問題なし」といったもの。

一方、Tさんは「お年玉は子どものものであり、親が勝手に使うのはNG」「補填できるかどうかではなく、使ってしまうこと自体が問題」「あると伝えながら実際は消えているのは不誠実」と感じました。

世の中の家庭では、子どものお年玉をどう管理しているのでしょうか。Tさんは周囲の人に意見を聞いてみました。

「子どものお年玉、親が使うなんてありえない!」…世間の声は厳しい?

▽40代男性
自分が子どもの頃、親が『預かっておく』と言って結局戻ってこなかった。今考えると詐欺だと思います。物心ついてからは自分で受け取って、自分で保管していました。子どものお年玉は子どものもの。親が手をつけるなんて非常識だと思います。

▽30代女性
子どものために貯金するならまだしも、「ちょっと使っちゃった」はアウトですよ。子どもの習い事などの教育資金として使用するならOKだと思いますが、生活費や娯楽に使うのはダメだと思います。

▽40代女性
うちは親の私たちが元本を保証する前提で、お年玉を運用しながら管理しています。増えた分は将来の教育費に充てる予定です。子どもが自分で管理できるようになったら、きちんと伝えるつもりです。

▽30代男性
物価も上がっているし、無駄遣いせずに必要なものを買うとか、生活費として一時的に借りるのは仕方がない場合もあると思います。

   ◇   ◇

やはり、「補填すればいい」という夫の考え方は、少なくともTさんの周囲では支持されていないことがわかりました。

ベストな管理方法は?

Tさんはその後、さまざまな情報を集めてみました。最近では、ただ銀行に預けるだけではもったいないと考える親も増えてきたようで、たとえば、①ジュニアNISAで子ども名義の口座を作って資産を運用する方法、②親子で「お年玉貯金帳」を作って記録させる方法、③「使う用」と「貯める用」に分けて子ども自身が管理する方法などが、賢い管理の仕方として紹介されていました。

これらの方法なら、親が勝手に使ってしまうこともなく、夫の「必要なときに渡せばいい」という考えとも折り合いがつくかもしれません。お金の管理について親子で学ぶきっかけにもなるとTさんは考えました。

そうすれば、親が勝手に使うこともなく、「必要なときに渡せばいい」という夫の主張とも折り合いがつくかもしれないのです。親子でお金の管理について学ぶ機会になると思います。

そもそも「すぐ返せるなら使ってもOK」という夫の理論は、一見合理的に見えて、実はお金の管理ができていないという重大な問題をはらんでいます。子どものお金を預かっているという名目で、親が自由に使ってしまっているのは、やはり見過ごしていいことではありません。

Tさんは「お年玉の扱い方」について、我が家のルールを明確にし、「親が勝手に使う」ことは避けるべきだと夫に提案しました。しかし夫はいまだに「絶対返す。お金は同じなんだから、いつ使っても変わらない」と話を聞こうとしません。Tさんは来年のお年玉からは、自分が管理することを心に決めました。あなたの家庭では、お年玉はどうなっていますか?

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