事件や事故が起きたら…バスやタクシーのドラレコで瞬時に状況把握 京都市で実証実験始まる

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 事件・事故や災害発生時の迅速な現場到着と適切な人員投入を目指し、京都市と市消防局はドライブレコーダーを活用した実証実験を開始した。市内を走るバスやタクシーに搭載して現場に近い車両から映像を閲覧できるようにし、視覚で状況把握ができるようになる。

 市消防局によると、119番通報を受けた際、従来の電話による聞き取りだけでは、現場の状況や傷病者の状態を把握しにくいケースがあるという。今回、通信機能を備えたレコーダーを開発したトヨタ自動車から実証実験の提案を受けた。市交通局やタクシー会社など市内10事業所の車両に順次500台分のレコーダーを搭載する。

 運用方法は、消防局指令センターが通報を受けて現場の位置を聞き、専用端末で周辺の地図を表示すると、近くを走る車両が示される。車両をクリックすると映像が流れ、現場の正確な位置や災害の規模、道路の混雑具合などが視覚を通して判断できる。

 実験が始まった2024年12月、市役所で開始式があり、松井孝治市長や同社の中西勇太事業開発本部長、事業者の代表らが出席。松井市長は「市民や観光客の安全安心確保の支えになる」とあいさつした。

 実証実験の期間は2027年3月末まで。

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