介護離職、親の介護、実家じまい…70歳以上の親を持つ人たち、将来の不安は?【2000人に聞いた】

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

人生の折り返しを過ぎた自分自身や70歳以上の親の今後について、PGF生命保険株式会社(東京都千代田区)が「『おとなの親子』の生活調査2024」を実施しました。「介護離職を経験」した人は実際には1割未満ですが、半数以上が介護離職に対して不安を感じていることがわかりました。

調査は、70歳以上の実の親がいる全国の40~69歳の男女2000人を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。

はじめに、「実家じまい(実家を処分すること)」について聞いたところ、実家じまいを「経験した」と答えた人は8.4%、「経験していない」は91.6%となりました。

実家じまいを「経験した」人を年代別に見ると、「40代」(6.3%)と「50代」(6.9%)に比べて「60代」(11.9%)が高くなっています。

また、実家じまい(実家を処分すること)を経験していない1833人のうち、「実家じまいを経験することに不安を感じる」と答えた人は53.7%、「不安を感じない」は46.3%となりました。

続けて、「親の住み替え」について聞いたところ、「住み替えを経験した」と答えた人は12.9%となり、60代では20.3%と年代が上がるほど高くなる傾向がみられました。

また、親の住み替えを経験していない1742人のうち、親の住み替えに「不安を感じる」人は36.8%、「不安を感じない」人は63.2%となりました。

次に、「介護離職」について聞いたところ、「介護離職を経験した」人は5.2%にとどまった一方で、「介護離職を経験していない」と答えた1896人のうち、介護離職を経験することに「不安を感じる」人は51.5%と半数を占めました。

また、「親の介護について、不安を感じること」を聞いたところ、「精神的負担」(34.8%)と「体力的負担」(34.5%)が特に高くなりました。次いで「介護と仕事の両立」(25.6%)、「介護に関する情報や知識が足りない」(24.6%)、「介護費用が足りない」(21.8%)などが続き、男性では「精神的負担」(29.3%)、女性では「体力的負担」(41.9%)が最多となっています。

年代別では、40代において「介護と仕事の両立」(32.1%)と「介護費用が足りない」(28.2%)で全体より5ポイント以上高くなりました。

きょうだいの有無別に「相談相手がいない」と答えた割合を見ると、きょうだいがいない人が18.8%なのに対して、きょうだいがいる人では7.8%と11.0ポイントの差が見られたほか、同居親子・別居親子について見ると、同居親子では「体力的負担」が44.9%と、全体と比べて10ポイント以上高くなりました。

さらに、「親の老後の生活破綻」について聞いたところ、「親の老後の生活破綻を経験した」は2.2%、「経験していない」は97.8%となり、親の老後の生活破綻を経験することに「不安を感じる」人は30.7%、「不安を感じない」人は69.3%となりました。

長生きすることで、経済的に困窮するなどのリスク、いわゆる「長生きリスク」について聞いたところ、「長生きリスクに備えて、自身の親は準備をしている」と答えた人は12.7%、「準備をしていない」は87.3%となりました。

長生きリスクに備えて親が「準備をしている」と答えた254人に、具体的に準備をしていることを教えてもらったところ、1位「貯蓄・資金の確保」(124人)、2位「資産運用・投資」(23人)、同率3位「年金」「保険加入」(いずれも12人)などが上位に挙がりました。

最後に、「親の今後やサポートについて、不安やリスクを感じること」を聞いたところ、「健康状態・病気」(66.3%)が突出して高くなり、次いで「認知症」(49.1%)、「生活費」(13.9%)、「相続」(13.7%)が続きました。

これを同居親子・別居親子についてみると、同居親子では「認知症」が53.9%、「生活費」が19.5%と、別居親子(順に47.9%、12.3%)と比べて5ポイント以上高くなりました。

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【出典】
▽PGF生命調べ

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