食べても罰は当たらない?精巧なミニ大仏が鎮座する奈良の新名物「大仏クレープ」が可愛い&ありがたい 実際に食べてみました

平藤 清刀 平藤 清刀

奈良県橿原市にあるクレープ専門店「bichecrepe_nara」(以下、ビシュクレープ)で、大仏様が鎮座するその名も「奈良クレープ」が9月から登場した。

大仏様は抹茶チーズケーキで作られており、合掌して瞑想する姿と抹茶の色合いが相まって、どこか厳かな雰囲気が漂っているように見える。オーナーの大藪翔さんとスタッフの皆さんにお話を伺った。

「なんだか罰が当たりそう……」「頭から食べたら賢くなるかも」お客さんの反応はさまざま

「奈良クレープ」は、抹茶ティラミスベースに高さ数cmのミニ大仏様が鎮座し、その後ろに天川村洞川産夏いちごをトッピング。薄くカットして並べたイチゴは、蓮の葉をイメージしているという。そして大仏様の隣には、お店のロゴにもなっている鹿のクリスピーが。この鹿のクリスピーは、全ての商品にトッピングされるそうだ。

大仏様はシリコン製の型で成形されており、よく観察すると、頭の螺髪や顔立ちの細工が思いのほか細かい。しかも、冷凍庫で保存されているため提供されたときは硬いが、ほんの1~2分で軟らかくなってくる。

「壊れやすいから、型から取り出すときに気を遣います」

クレープに大仏様をのせる構想は前々からあったそうだ。いろいろな型を取り寄せて試してみた結果、出来上がりの姿と型からの外しやすさで現在の姿に決まったという。

「お寺をのせてみたかったのですが、細工が細かくなりすぎるので諦めました」

外見の珍しさもさることながら、味も気になる。

クレープ生地は甘めで、その分、生クリームの甘みは控えめ。抹茶の風味も利いて、飽きがこない味に仕上がっている。

「生クリームが苦手な人でも、当店の生クリームなら食べられるとおっしゃいます」

大仏様も、口に入れてしまえば抹茶風味のチーズケーキだが、お客さんの反応は大きく2つに分かれるという。

「罰が当たりそうで頭からかぶりつきにくいとおっしゃる方とか、頭から食べたら賢くなりそうだとゲンかつぎをする方もいます」

店内には撮影スペースが設けてあり、食べる前に写真を撮ることもできる。

メニューは50種類 メニュー選びに迷うお客さんのために予算と好みに合わせた特別オーダーも可能

「他店と比べても、メニュー数は多いと思います」

たとえばひと口に「いちごのクレープ」といっても、ビシュクレープでは6種類のバリエーションが用意されている。メニューを決めかねてフリーズしてしまうお客さんもいるとか。そんなお客さんのために、特別オーダーを受け付けているという。

「バナナも、イチゴも、ミカンも、チョコも食べたいというお客様には、例えば予算を750円と決めたら、そのお値段でお客様が欲しいもの全てを詰め込んだオリジナルクレープをつくることもできます」

もしくは、苦手な食材を除いてもらうことも可能だ。

一方、クレープといえば甘いものと思い込んでいたら、惣菜系のクレープもあるという。中でもプルコギのクレープは、ビシュクレープのオリジナルといってもいいだろう。

「勉強のために他店を見に行くことがあるのですが、クレープにプルコギを合わせているのは見たことがありません」

ちなみにスイーツ系の生地はしっとり、惣菜系の生地はパリパリに焼くそうだが、生地の焼き加減も個人の好みに合わせてくれるそうだ。

「スイーツ系をパリパリの生地で召し上がりたいお客様や、惣菜系をしっとりした生地で召し上がりたいお客様もいらっしゃいますから、柔軟に対応いたします」

また「クレープの生地だけ」というオーダー可能。まだ生クリームを食べられない幼児やペットのおやつとしてオーダーするお客さんのために、少し大きめに焼いて250円で提供しているという。

今後はクリスマスメニューとしていちごをどっさりのせたり、クリスマスのオーナメントを施したりしたクレープを計画しているそうだ。

大仏様が鎮座する「奈良クレープ」は定番商品だから、いつでもオーダーができる。初詣の帰りにクレープの中でも大仏様を拝んでみるのはいかがだろうか。奈良クレープは950円。

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