雪虫の正体とは?見かけると初雪が近いと言われる理由も解説

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冬が近づくと、北海道や東北地方を中心に見かけられるようになる「雪虫」。「雪虫」とは何なのか解説します。


雪虫とは?

北海道や東北地方を中心に、10月~12月ごろにかけて、白い綿毛のようなものをまとった虫がふわふわと飛んでいるのが見かけられるようになります。この虫が空中を飛んでいる姿は、まるで雪が降っているかのように見えることから、通称「雪虫」と呼ばれます。
雪虫の正体は、トドノネオオワタムシというアブラムシです。白い綿毛のようなものの正体は、体から分泌されるロウでできています。


雪虫を見かけるようになるのはなぜ?

雪虫は、春にヤチダモの木で孵化し、夏の初めごろになるとトドマツの木に移動します。夏から秋にかけての気温が高いと、繁殖が活発になり、大量発生につながります。世代交代を繰り返しながら数を増やしていき、成長をした雪虫たちは、冬を越すために、10月ごろから風の弱い日にトドマツの木からヤチダモの木へ向かって移動をしていきます。
このトドマツの木からヤチダモの木へと雪虫が引っ越しをする際に、多くの雪虫たちが移動をするようになるため、良く見かけられるようになるのです。


雪虫が冬の使者と呼ばれる理由

北海道では「雪虫を見かけてから10日から2週間くらいで平地で雪が降る」と言われています。
北海道内の各地の初雪の平年日を見てみると、道内で最も早い稚内や旭川は10月19日、札幌は10月28日、函館と帯広は11月1日となっており、早いところではそろそろ雪の季節を迎えます。
10月ごろから引っ越しのため空を舞い始める雪虫たち。各地の初雪の平年日よりも前に雪虫たちが飛び始める形になるため、“雪虫を見かけたら雪が降る”と言われるようになったというわけです。
冬の訪れを告げる雪虫。見かけたら、徐々に冬支度を整えていくと良さそうです。

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