ゼブラゾーンは走行OK? 禁止されていないが…リスク大 事故時の過失割合も増加

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

ゼブラゾーン(導流帯)とは、道路上にある白い枠線で囲まれた斜線エリアのことです。ゼブラゾーンは右折レーンの手前など「車両の安全かつ円滑な走行を誘導する必要がある場所」に設置されています。自動車をむやみに侵入・走行させず、交通事故や交通渋滞を防止することが目的です。

▽ゼブラゾーンが設置される主な場所

ゼブラゾーンが設置される具体的な場所としては、以下のような場所が挙げられます。

・多車線道路の交差点
・右折/左折レーンの手前
・合流ポイントの手前
・分岐ポイントの手前
・車線数が減少する部分の手前
・広めの片側1車線の中央部
・複雑な形状の道路

ゼブラゾーンの走行・駐停車は可能?

ゼブラゾーンの走行や駐停車は、道路交通法などの法令で禁止されていません。少なくとも、走行だけで違反点数や反則金が取られることはないです。

しかしゼブラゾーンの本来の設置目的は、車両の安全かつ円滑な走行を「誘導」すること。走行や駐停車をすれば、事故や渋滞のリスクを高めます。「禁止こそされていないが、あくまで走行や駐停車を推奨していない場所」と認識しましょう。

▽走行ではスリップ等による事故の危険も

白線は、アスファルトに比べると滑りやすいです。雨や雪など悪天候の時に走ると、スリップやパンクをする可能性もあります。天気に関わらず走行や駐停車を避けるべき場所ですが、天気の悪い時は、より一層侵入しないよう注意しましょう。

▽エリア全体が駐停車禁止区域の場合も

駐停車に関しては、ゼブラゾーン近辺のエリア全体が禁止となっている可能性があります。そのため「ゼブラゾーンだから大丈夫」と安易に駐停車すると、駐停車違反として違反点数や反則金が科されるかもしれません。

▽事故では過失割合が高くなりやすい

ゼブラゾーンを走行して事故を起こすと、通常の事故と比べて過失割合が高くなる傾向があります。

たとえば後方から直進してきた車両(A車)と進路変更しようとしていた車両(B車)が衝突した場合、一般にA車の過失割合は30%程度です。しかしA車がゼブラゾーンを走行していた場合、その過失割合は30~50%となり、最大20%ほど過失割合が引き上げられます。

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