帰省した4歳娘に、祖父「この子は退屈を知らないね」 その真意に「刺さりまくった」「そういう視点なかった」

福尾 こずえ 福尾 こずえ

4歳の娘さんを育てる、はやおき(@hy__ok、以下はやおき)さん、ある日実父に言われた言葉に衝撃を受けたそう。

「この子(4歳娘さん)は退屈を知らないね。暇で暇でしょうがなくなって自分で遊びを捻り出す経験がない。何かを探す前に親が楽しいことを用意してしまっているから」

それを聞き、「刺さりまくりました。別に批判されてるわけではないんだけど、父も母も親に放置されて暇でしょうがなくなって勉強、文学、音楽、絵画に打ち込んだ人たちなのでグハァとなった。でも今の子って暇にしたらタブレット見たがるんよ、いや親がタブレット禁止にすればいいんだけど」とそのときの思いを綴ったはやおきさん。

「これはそうかもしれない。そういう視点はなかった。いろんなとこに連れてったりゲームしたり...」
「確かに。子供達にYouTube禁止にしたら勝手に遊んでます」
「子どもが自発的に遊びを見つける経験の大切さに気づかされました」

と、父からの孫への気づきには同感と称賛の声がたくさん集まりました。

「親が楽しい時間を提供することもまた大切なこと。バランスを取りながら、子供の成長を支えていくのが親の役割」
「大人自身がすぐスマホを見がちだったりしますし、自分たち自身が変わらないといけないのかもしれません」
と、それを踏まえての意見も寄せられました。 

それ以降、「空白…余裕をもった空白」を意識するようになったというはやおきさんに、この時の状況や子育てについて、くわしく話をお聞きしました。

「あれを見たい、ゲームアプリがやりたい」を回避するために

――お父様のこの発言はどのようなシチュエーションで?

「長期休暇に実家に帰省した際、時間を持て余さないように私が工作キットや新しい絵本、知育玩具などを用意し、それを娘と一緒に付きっきりでやる様子を見てです」 

――このフィードバックを受けてどう感じましたか?

「私の父の子供時代は、暇を持て余して家にある辞典を読んで過ごしていたそうです。そのお陰で知ることは面白いと感じるようになり、父は研究者になったので、より言葉の重みがありました」 

――はやおきさん自身はお子さんにいろいろ遊びの提供を?

「はい。タブレットには制限時間を設けていますが、やはりやることがないと『あれを見たい、ゲームアプリがやりたい』と言い出すので、それを回避するため楽しめるものを用意する習慣がついていました」 

――この発言を受けて何か変わりましたか?

「はい。折り紙やお絵かきなど、”ある道具で工夫して楽しむ”を意識するようになりました」 

――娘さんに変化は?

「そうですね、先日大きなホワイトボードを導入してみたところ、一人でずっと集中して絵や図を描いていました。今までは暇になるとすぐ親を呼んでいたので、少し変化を感じました」 

――お父様とお孫さんはどのような遊びを?

「父が人形ごっこをずっとしてくれます。子供は祖父と遊ぶのが一番好きで、祖父との人形ごっこだけがどんなゲームよりも優先されます(笑)」 

――お父様はどのような性格でしょうか?

「私は兄弟が多いですが、子供たちに一度も感情的に怒ったり不機嫌になったところを見たことがないくらい、温和な性格です」 

――お母様もお父様と同じような意見なのでしょうか

「そうですね、母は私に気を遣ってか子育てに関して特に提言してくることはありませんが、母自身も父と似た経歴のため、同じような考えを持っていると思います」 

ーーご自身の子供時代を振りかえられては?

「実は私自身は幼少期に暇を持て余した記憶はそこまでありません。父は当時の男性にしては珍しいくらい育児に参加しており、よく遊んでもらっていたので、父も『自分も子供にもっと暇を与えるべきだった』と反省していました(笑)」

◇ ◇

はやおきさんは、娘さんに「自分自身を愛することができ、幸せを感じることができる大人になってほしい」と願います。 

時代とともに子育ての環境は変化していきますが、子どもを想う親の気持ちは変わらないのかもしれません。今あるツールを活用しつつ、子ども自身のひらめきや想像力を培う時間も大切に。子からの「YouTube見せて」「ゲームしたい」攻撃をかわすのはなかなか大変ですが、子どもも親も楽しみながらお互い成長できたらいいですよね。 

■はやおきさんX  https://x.com/hy__ok

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